●短期見通し穀物、月末のUSDA統計まで様子見=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 トウモロコシは、通商リスクが上値を圧迫している。大豆と比較すると影響は限定的
だが、投機筋の買いポジションが整理されやすい。ただし、足元の輸出は堅調であり、
通商リスクの大きな影響は確認できない。旧穀需給は引き締まっている。このため
450セント水準では下げ一服感が強く、ボックス傾向が続きやすい。31日に米農務
省(USDA)の四半期在庫と作付け意向面積が発表され、その先は作付け期の天候相
場に向かう。新穀は面積拡大で需給緩和リスクが高いため、天候リスクの浮上がなけれ
ば上値の重さが残りやすい。
 大豆は、米中通商問題が警戒されることが上値を圧迫する。二度にわたるトランプ政
権の関税措置に対して、中国が米国産大豆に対する10%の関税で対抗している。中国
の南米産シフトが強化され、米国産大豆の中国向け輸出は減少傾向が強まろう。4月
2日に相互関税の発動が予定されていること、南米が収穫期を迎えていることもネガテ
ィブ。1000セント水準での下げ止まりの有無が注目される地合が続こう。ただし今
後は作付け期に向かう。今年の作付面積の減少予想はポジティブ。天候リスクの有無が
注目される。
(マーケットエッジ・小菅 努)

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