その後、ドル円は149円台半ばでの推移となっている。きょうのドル円は戻り売りが優勢となり、一時149円を割り込む場面も見られた。この日公表された3月のISM製造業景気指数と2月の米求人件数を受けて、為替市場はドル安の反応が見られ、ドル円も下落している。 ISM指数は49.0と再び50を下回る縮小圏に再び低下したほか、米求人件数も予想外に強かった前回から減少。一方、注目されていたISM指数の仕入れ価格が22年6月以来の高水準に上昇している。高インフレ・景気減速のスタグフレーションを示唆する内容でもあり、市場ではリスク回避の反応が出ていたようだ。円相場は円高の動きも見られていた。 ただ、前日同様に米株式市場が下げ渋る動きを見せていることから、ドル円も下げ止まり、149円台半ばに戻す展開となっている。 市場は明日のトランプ大統領の関税待ちといった雰囲気になっているが、エコノミストからは、積極的な関税推進は成長を抑制し、米国を潜在的に景気後退に導く可能性があるとの指摘が出ている。今年中に米国が景気後退に陥る可能性を35%と推定しており、以前の20%から引き上げたという。成長予測の下方修正、最近の家計および企業の信頼感の急激な悪化、そして政策遂行のために短期的な経済の低迷を容認する姿勢をトランプ政権が容認していることなどを反映させたとしている。 特に今回は、家計の実質所得が急激に減速していることと関連していることから、センチメントを予測要因として無視することは難しいとも指摘。明日の関税によるリスクは、多くの市場参加者が想定していたよりも大きいと考えているという。 USD/JPY 149.41 EUR/USD 1.0798 GBP/USD 1.2927 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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