NY金・銀市況=金が急反発、逃避買いで史上最高値を更新

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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            始 値   高 値   安 値   帳入値   前日比
   金      (25/ 4)  3025.6     3071.3      3022.3      3061.0     + 38.5
          (25/ 6)  3055.1     3102.2      3052.1      3090.9     + 38.6
   銀     (25/ 5)  3421.0     3540.5      3412.5      3508.3     + 86.1
         (25/ 7)  3446.5     3571.5      3446.0      3539.9     + 86.9
           推定出来高  前日出来高  前日取組高    (前々日比)
  金           312,086       285,252       508,083        (-  3,399)
  銀           84,283        47,579       168,786        (-    842)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。
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・NY為替   円    ユーロ  ・NYダウ          42,299.70  - 155.09
     前日  150.58/60   1.0751/53   ・ナスダック         17,804.04  -  94.98
     本日  151.05/07   1.0800/02   ・10年米国債利回り      4.37  +   0.03
・NY原油  (25/ 5)   69.92 + 0.27  ・SPDR保有金残高    929.36      0.00
注:SPDRの保有金残高は前日発表の数値。本日付けはニューヨーク時間の午後6時(日
本時間の翌日の午前8時)に更新予定。
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 ニューヨーク金は急反発、銀は大幅続伸。前日比は金が3.6〜2.0ドル高、中心
限月の6月限が2.0ドル高、銀が3.0〜3.6セント高、中心限月の5月限は3.
5セント高。
 金6月限は急反発。時間外取引では、米大統領の自動車関税発表を受けて買い優勢と
なった。欧州時間に入ると、逃避買いが入って上値を伸ばした。日中取引では、利食い
売りが出る場面も見られたが、ドル安を受けて押し目を買われると、一代高値を更新し
た。
 銀5月限はドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。
 ニューヨーク金6月限は急反発。時間外取引では3052.1〜3095.0ドルの
レンジで推移、前日比40.6ドル高の3092.9ドルとなった。6月限は高寄りし
たのち、ドル高を受けて戻りを売られた。欧州時間に入ると、押し目を買われた。
 日中取引では、利食い売りが出て3070.7ドルまで下落した。その後は、ドル安
を受けて押し目を買われると、一代高値3102.2ドルを付けた。
 トランプ大統領は、米国に輸入される乗用車やスポーツ用多目的車などのライトトラ
ックに最大25%の関税を課す計画を発表した。これに対してカナダや欧州連合(E
U)加盟各国は報復措置の構えをみせた。貿易戦争に対する懸念を受けて金が安全資産
として買われた。
 ニューヨーク銀5月限は、時間外取引で3412.5〜3480.5セントのレンジ
で推移し、前日比57.8セント高の3480.0セントとなった。5月限は安寄りし
たのち、金堅調につれ高となった。欧州時間に入ると、ドル安や金堅調を受けて上値を
伸ばした。
 日中取引では、利食い売りが出て3443.5セントまで下落した。その後は、ドル
安や金堅調を受けて押し目を買われると、序盤の高値を突破し、3540.5セントま
で上昇した。
 3月26日のコメックス指定倉庫在庫は、金が前日比23万2076オンス増の
4316万8312オンス、銀は129万4783オンス増の4億6844万7289
オンス。

今日の材料
・欧州中央銀行(ECB)のクラウディア・ブーフ銀行監督委員長は、年次報告書を発
表し、ユーロ圏の銀行は耐性があるが、地政学的ショックやマクロ金融の脅威に対処す
る準備が必要との認識を示した。
・第4四半期の米実質国内総生産(GDP)確定値は、季節調整済み年率換算で前期比
2.4%増だった。輸入の減少幅拡大により、改定値の2.3%増から上方修正され
た。
・2月の米国の財(モノ)の貿易赤字は1479億ドルと、4.9%減少した。赤字幅
は輸出の増加を背景に縮小。第1四半期の米経済成長は予測されているほど急速に減速
しない可能性がある。
・米新規失業保険申請件数は前週比1000件減の22万4000件だった。前週の増
加から減少に転じた。ただレイオフ・解雇率の低さなどを背景に労働市場が堅調を維持
する一方で、トランプ米政権の強引な通商政策と連邦政府の支出・職員の大幅削減が懸
念されている。
・マクロン仏大統領は、トランプ米大統領に対し関税措置の導入は良い考えではないと
伝えたと述べた。
・メキシコのエブラルド経済相は、メキシコで製造される自動車部品を米国の関税から
保護し、優遇措置を模索するため、米当局者と協議していると明らかにした。
・欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は、米国との貿易戦争がユーロ圏のイン
フレに及ぼす影響は一時的になるとした一方で、経済成長にはより有害な影響が及ぶ可
能性が高いとの見方を示した。
・2月の米中古住宅販売仮契約指数は前月比2.0%上昇の72.0となった。住宅ロ
ーン金利の低下を背景にわずかに回復したものの、経済不透明感の高まりにより勢いは
限定的になる可能性がある。
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