[今日の視点]石油=下落へ、中国に対する関税は54%に

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 国内市場は下落へ。2025年9月限で1100〜1500円安程度を想定する。海
外原油は反発したものの、トランプ米大統領が引け後に発表した相互関税が嫌気して時
間外取引でニューヨーク原油は急落している。円相場が1ドル=148円半ばの円高で
推移していることも国内市場の重し。
 ベースラインを10%として米国の相互関税が発動するが、米ホワイトハウスはエネ
ルギーを除外すると発表した。原油が相互関税の対象から除外されることが重しである
一方、中国からの輸入品に課される相互関税の税率34%は従来の20%に上乗せされ
ることから、合計で54%となり、米中貿易戦争は一段と激化する。欧州連合(EU)
に対する相互関税は20%で、経済的な分断は確実に広がった。相互関税発表前の楽観
的な雰囲気は霧散し、金融市場は悲観一色である。原油市場も含めてリスク回避が鮮明
となりそうだ。
 ただ、相互関税のリストに何故かロシアがのっていない。ウクライナと和平合意しな
いロシアに対してトランプ米大統領は苛立っており、相互関税とは別枠でロシアには関
税が課されるのだろうか。続報を待ちたい。
 時間外取引でニューヨーク原油5月限は前日比1.71ドル安の70.00ドルで推
移。本日これまでのレンジは69.89〜70.41ドル。
<今日の予定>
◆ オーストラリア ◆
【経済】09:30 貿易収支 2025年2月(連邦統計局)
◆ 日本 ◆
【経済】08:50 対外及び対内証券売買契約等の状況 3月23日-3月29日(財務省)
◆ 中国 ◆
【経済】10:45 サービス業購買担当者景況指数 2025年3月(財新)
◆ トルコ ◆
【経済】16:00 消費者物価指数 2025年3月(トルコ統計機構)
【経済】16:00 生産者物価指数 2025年3月(トルコ統計機構)
◆ ユーロ圏 ◆
【経済】17:00 サービス業購買担当者景況指数 2025年3月確報(Markit)
【経済】17:00 購買担当者総合景況指数 2025年3月確報(Markit)
【経済】18:00 生産者物価指数 2025年2月(EUROSTAT)
◆ スイス ◆
【経済】15:30 消費者物価指数 2025年3月(連邦統計局)
◆ アメリカ ◆
【経済】21:30 貿易収支 2025年2月(商務省)
【経済】21:30 新規失業保険申請件数(労働省)
【経済】23:00 非製造業景況指数 2025年3月(ISM)
【農産】21:30 週間穀物輸出成約高(USDA)
◆ カナダ ◆
【経済】21:30 貿易収支 2025年2月(カナダ統計局)
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