●論点解説金、相互関税の買い材料と売り材料=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 2日引け後にトランプ米大統領が相互関税を発表し、マーケット環境は一気に不安定
化している。その流れの中で、金相場は一時3200ドル台に乗せた。3月28日に
3100ドル台に乗せたばかりだが、わずか3日後に3200ドル台に乗せている。大
規模な相互関税の発動で米経済の混乱が確実視されることに加えて、各国の報告措置も
警戒される状況になっている。リスクヘッジの目線で、安全資産の買いが優勢であり、
3200ドル台に乗せた。
 一方、相互関税発動を受けて、株式や原油相場などは急落している。投資家のリスク
回避姿勢が過熱化すると、金市場でも持ち高調整の動きが活発化することに注意が求め
られる。過熱感は強くなっているため、投資家が各種マーケットで大きな損失を被る
と、金市場は利益確定の対象になりやすい。また、今回の相互関税では、かねてから不
透明感が指摘されていた地金の排除が正式に発表された。これによって、関税によって
米国内の地金価格が大きく変動することはなくなる。ここ数か月は関税を警戒して大量
の金地金がCOMEX認証在庫に計上されていたが、こうした関税対応の必要性は解消
されている。
(マーケットエッジ・小菅 努)

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