【場況】 金が大幅続落。ニューヨーク安と円高を受けて売り優勢で始まった。その後は、ドル 建て現物相場の下落や円高再開を受けて軟調となった。銀は6・2月限が下落した。 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が208〜169円安、金ミニが 324.5〜156.5円安、ゴールドスポットが252円高、銀が5.0〜3.1円 安。 午前11時2分現在の出来高は、金が4万0993枚、金ミニが2万1922枚、ゴ ールドスポットが3686枚、銀が8枚。 【NY金はリスク回避の動きが圧迫】 金はリスク回避の動きを受けて売り優勢となった。トランプ米大統領の相互関税発表 を受けてインフレと景気後退でスタグフレーションとなるとの懸念が高まった。米大統 領は、貿易相手国に対し相互関税を課すと発表した。全ての輸入品に一律10%の基本 関税を課した上で、各国の関税や非関税障壁を考慮し、国・地域別に税率を上乗せす る。カナダや中国、欧州連合(EU)が報復措置の可能性を示したが、ラトニック米商 務長官は非関税貿易障壁の撤廃を要求しており、交渉による解決は難しいとみられてい る。中国には合成麻薬フェンタニルの生産停止を要求した。米大統領は、仮に他国・地 域が何か「驚くべき」ものを提示することができれば、関税引き下げにオープンである と述べた。 3月の米ISM非製造業総合指数は50.8と、前月の53.5から低下した。20 24年6月以来、9カ月ぶりの低水準となり、関税措置を巡る不確実性から第1四半期 の経済成長が大幅に減速するとの見方を裏付ける形となった。市場予想は53。今夜は 3月の米雇用統計の発表がある。 金先限は夜間取引で3月18日以来の安値1万4426円を付けた。ニューヨーク安 と円高が圧迫要因になった。円相場は1ドル=145円台半ばで円高が一服したが、 146円台前半で円高が再開した。銀先限は154.9円まで下落した。 【ドル建て現物相場】 金のドル建て現物相場は、軟調。きのうの海外市場では、リスク回避の動きを受けて 売り優勢となった。アジア市場では、朝方の3112.32ドルから、ドル高一服が下 支えになったが、戻りは売られた。 午前11時現在、金が3109.56ドル、銀は3177セントで推移。前営業日の 大引け時点は金が3123.83ドル、銀が3311セント。 MINKABU PRESS
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