ドル売り優勢、米債利回り低下・株高と米国売りは一服も ドル円一時141円台半ば=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル売り優勢、米債利回り低下・株高と米国売りは一服も ドル円一時141円台半ば=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、ドル売りが優勢。東京朝方のトランプ発言を受けたドル買いの動きは一時的にとどまり、ロンドン時間にかけてはドル売り圧力が優勢になっている。米債が買い戻されて、利回りは低下。欧州株や米株先物・時間外取引は堅調に推移しており、いわゆる米国売りは一服している。ただ、不規則に変化するトランプ発言を警戒するムードは残っているようだ。また、ドル円相場に関してはあすの日米財務相会談を控えて、米国側からの円安是正要求が警戒される面もあるようだ。ドル円は東京朝方の143円台乗せから141円台半ばまで一時反落した。ユーロドルは1.14台前半へ、ポンドドルは1.33台前半へと買い戻されており、東京朝方のドル買いを帳消しにしている。一連の欧州PMI速報値は製造業が予想を上回る一方で、非製造業が落ち込む傾向がみられた。また、英PMI速報値では製造業と非製造業がいずれも弱含んだ。トランプ通商政策への警戒感が垣間見られる結果だった。クロス円はロンドン朝方までは円高優勢も、ロンドン時間に入ってからは円売りが入っている。ユーロ円は161円台前半から162円付近へ、ポンド円は188円台前半から189付近に下げ渋っている。

 ドル円は142円付近での取引。東京朝方には141.50付近から一気に143円台乗せまで買われた。トランプ米大統領が前日のパウエルFRB議長解任発言を否定したことに反応した。しかし、その後は売り戻しに流れが転じている。ロンドン朝方には141.50割れ水準まで反落。東京朝方の上昇をほぼ帳消しにした。ロンドン時間に入ると下げも一服し、142円台乗せまで下げ渋っている。欧州株や米株先物・時間外取引はが堅調に推移。米債利回りが低下。米国売りの図式は一服している。ただ、あすの日米財務相会談を控えてドル円の反発は鈍い印象。

 ユーロドルは1.14付近での取引。東京朝方のトランプ発言で1.14台前半から一時1.1308近辺まで急落した。しかし、その後は買戻しに転じている。ロンドン序盤には1.1440近辺に本日の高値を更新した。ユーロ円は下に往って来い。東京市場で162.46近辺を高値に161.19近辺まで下落したが、ロンドン勢の本格参加とともに買いに転じている。ただ、162円台に乗せると上値を抑えらえており、161円台半ばから後半で推移している。対ポンドではユーロ売りが先行もロンドン時間にはユーロ買いに転じている。一連の欧州PMIは非製造業に弱さがみられたが、製造業には予想を上回る結果もあってまちまちだった。ただ、全体ではトランプ関税を受けた警戒感が優勢だった。

 ポンドドルは1.33付近での取引。東京朝方の1.33台前半から1.3234近辺まで急落したあとは、買戻しの流れに転じている。ロンドン序盤には1.3339近辺に本日の高値を更新した。しかし、足元では上昇一服となっている。ポンド円は東京朝方に188円台後半から189.98近辺まで急伸したあとは、売りに転じている。ロンドン序盤には安値を188.28近辺に広げた。その後は下げも一服、前日終値付近に落ち着いた。ユーロポンドは0.8536-0.8578レンジで振幅。足元ではややユーロ買い・ポンド売りが優勢も水準的には前日終値付近に戻す動き。英PMI速報値は製造業と非製造業いずれも低下している。特に非製造業が2023年10月以来の50割れと弱含んだ。 
 
minkabu PRESS編集部 松木秀明

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