貴金属は、総じて上昇して寄り付く見通し。金はドル建て現物相場の上昇と円安を受 けて買い優勢となろう。銀はニューヨーク安を受けて売り優勢となろう。プラチナ系貴 金属(PGM)はプラチナがドル建て現物相場の上昇と円安を受けて堅調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は3.91ドル高の 3309.29ドル、銀が32セント安の3308セント、プラチナが11.09ド ル高の976.42ドル、パラジウムは0.26ドル高の940.51ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=142.72/74円で、前営業日の 大引け時点から0.20円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が1万5420円前後、銀は156.0円前後、プラチ ナは4375円前後、パラジウムは4300円前後。 【NY金はドル高が圧迫】 金は前週末の海外市場は、ドル高を受けて売り優勢となった。 金はドル高が圧迫要因になった。中国政府は米国に対する125%の報復関税を巡 り、米国からの一部輸入品を対象から除外することを検討していると伝えられたことを きっかけに戻りを売られた。ただ中国外務省報道官は会見で、米政府が対中関税交渉に ついて「国民に誤解を与えている」と主張、「米中は関税問題について協議や交渉を行 っていない」と述べた。一方、トランプ米大統領は、米政権が今週、中国と関税協定を 結ぶために協議しており、中国の習近平国家主席から電話があったと述べた。 ベッセント米財務長官は27日、中国との関税交渉が進行中とするトランプ大統領の 主張を支持せず、同大統領が中国の習近平国家主席と協議したかどうかは承知していな いと述べた。米中の貿易戦争の行方を引き続き確認したい。一方、トランプ米大統領と ウクライナのゼレンスキー大統領は26日、ローマ教皇フランシスコのバチカンでの葬 儀参列に先立ち、約15分間会談した。ゼレンスキー大統領は「確実で永続的な和平」 の可能性に期待を示し、「良い会談」だったと評価した。 銀は前週末の海外市場は、ドル高を受けて売り優勢となった。 【プラチナはドル高が圧迫】 プラチナは前週末の海外市場では、ドル高を受けて売り優勢となった。 プラチナはドル高が圧迫要因になった。米中貿易戦争の緩和期待を受けてドル高に振 れた。ただニューヨーク市場でドル高が一服すると、押し目を買われた。4月の米ミシ ガン大消費者信頼感指数確報値は52.2と、3月確報値の57.0から低下した。速 報値50.8からは改善したものの、米関税措置を巡る経済的影響への懸念を背景に4 カ月連続で低下した。 <今日の予定> ●南ア(自由の日) ・香港貿易収支 2025年3月(香港統計局) MINKABU PRESS 東海林勇行
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