[今日の視点]石油=下落へ、米中通商協議の開始は新たなリスク要因

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 国内市場は下落へ。2025年9月限で800〜1100円安程度を想定する。海外
原油が反落したことが重し。正式な米中通商協議が今週末から始まることになったが、
対話が始まったとしても、米中経済対立が解消されるとはみられていない。円相場が
1ドル=143円後半で円安・ドル高で推移していることは支援要因。
 石油輸出国機構(OPEC)プラスが協調減産の縮小ペースを加速しているなか、供
給過剰懸念が根強い。米国の石油需要が底堅く推移していることは供給過剰懸念を抑制
しているものの、米中貿易交渉の行方次第では世界経済の見通しは一段と暗くなる。こ
れまで正式な米中協議が始まらなかったことは世界経済にとってリスクだが、世界最大
の経済大国同士の協議が破綻することはさらに大きなリスクである。中国が譲歩する姿
勢を見せていない以上、米国が妥協する必要があるが、景気悪化や物価高を顧みないト
ランプ米大統領が中国に歩み寄るのだろうか。この不安は考え過ぎではないと思われ
る。
 時間外取引でニューヨーク原油6月限は前日比0.14ドル安の57.93ドルで推
移。本日これまでのレンジは57.74〜57.95ドル。
<今日の予定>
◆ 日本 ◆
【経済】08:50 金融政策決定会合議事要旨公表 3月18-19日分(日本銀行)
【工業】12:00 原油・石油製品供給統計週報(石油連盟)
【工業】14:00 石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁)
◆ ドイツ ◆
【経済】15:00 貿易収支 2025年3月(連邦統計庁)
【経済】15:00 鉱工業生産指数 2025年3月(経済技術省)
◆ フランス ◆
【休日】--:-- 第二次世界大戦戦勝記念日
◆ イギリス ◆
【経済】20:00 政策金利公表(BOE)
【経済】20:00 金融政策委員会議事録 5月7日分(BOE)
【経済】--:-- 金融政策報告(BOE)
◆ 南アフリカ ◆
【経済】20:00 製造業生産 2025年3月(南アフリカ統計局)
◆ アメリカ ◆
【経済】21:30 新規失業保険申請件数(労働省)
【経済】23:00 卸売在庫 2025年3月確報値(商務省)
【農産】21:30 週間穀物輸出成約高(USDA)
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