●論点解説金、通商リスク軽減期待と金ETF売却の動き=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 通商環境の改善期待が、安全資産である金相場の上値を圧迫している。10〜11日
には米中政府高官の協議が行われたが、米国側の発表だと建設的な協議が行われ、協議
の枠組み設置で合意した模様だ。詳細は12日の共同声明で明らかになる見通しだが、
相互関税が発動した後の最初の協議は、理想的な結果になった模様だ。株価が底固く推
移する中、短期目線では安全資産を積極的に買い進む必要性が薄れている。
 前週の「SPDR GOLD SHARES」の投資残高は、9日時点で前週比
6.32トン減の937.94トンになっている。金上場投資信託(ETF)からの資
金流出が止まるまでは、金相場の地合も安定しづらい。5月6日時点のCOMEX金先
物市場の投機色は、買い玉が3週連続、売り玉が2週連続で減少している。あまりに激
しい値動きが続いていることで、強気派と弱気派が同時に撤退を進めていることが確認
できる。
(マーケットエッジ・小菅 努)

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