貴金属は、軒並み下落して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク安と円高を受けて 売り優勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク安と円高を 受けて軟調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は50.45ドル安 の3182.28ドル、銀が52セント安の3221セント、プラチナが14.49ド ル安の982.82ドル、パラジウムは1.37ドル安の953.81ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=146.61/63円で、前営業日の 大引け時点から0.50円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が1万5110円前後、銀は155.0円前後、プラチナ は4490円前後、パラジウムは4500円前後。 【NY金は手じまい売りが圧迫】 金はきのうの海外市場は、ドル安一服などを受けて手じまい売りが出た。 金は手じまい売りが圧迫要因になった。トランプ米大統領の中東訪問で次の貿易協議 が待たれるなか、ドル安が再開したが、中国が米企業に対する規制措置を一時停止した ことや、米国と各国の貿易協議で通貨政策の約束を盛り込もうとはしていないと伝えら れ、ドル安が一服したことが圧迫要因になった。中国はレアアース(希土類)および軍 事用途の他製品・技術の輸出を米国の28組織に対して制限していた措置を一時的に停 止した。一方、トランプ米政権の経済チームでこれらの問題への対応を担っているのは ベッセント財務長官ただ1人で、貿易相手国・地域との通貨政策の協議を他の政権高官 に委ねることはしていないという。また米下院歳入委員会は、企業や家計向けに数兆ド ル規模の新たな減税を盛り込んだ税制改革法案を承認した。トランプ大統領が掲げる看 板政策の実現に向けて大きな一歩を踏み出した。 ロシアのプーチン大統領は、トルコ・イスタンブールで15日に予定されるウクライ ナとの直接協議に出席する代表団を発表した。プーチン大統領の名前は代表団のリスト には含まれていない。トランプ大統領もトルコを訪問しない。ウクライナ政府高官は、 ゼレンスキー大統領がトルコの首都アンカラに向かっていると明らかにした。 銀はきのうの海外市場は、ドル安一服や金軟調を受けて売り優勢となった。 【NYプラチナはドル安一服や金軟調が圧迫】 プラチナはきのうの海外市場では、ドル安一服や金軟調を受けて売り優勢となった。 プラチナはドル安一服や金軟調が圧迫要因になった。米国と各国の貿易協議で通貨政 策の約束を盛り込もうとはしていないと伝えられ、ドル安が一服した。一方、中国はレ アアース(希土類)および軍事用途の他製品・技術の輸出を米国の28組織に対して制 限していた措置を一時的に停止した。貿易摩擦の緩和期待はプラチナの下支え要因であ る。 <今日の予定> ・英国内総生産 速報値 2025年1-3月期(国立統計局) ・英貿易収支 2025年3月(国立統計局) ・英鉱工業生産指数 2025年3月(国立統計局) ・ユーロ圏国内総生産 2025年1-3月期改定(EUROSTAT) ・ユーロ圏鉱工業生産 2025年3月(EUROSTAT) ・米小売売上高 2025年4月(商務省) ・米新規失業保険申請件数(労働省) ・米生産者物価指数 2025年4月(労働省) ・米製造業景況指数 2025年5月(ニューヨーク連銀) ・米製造業景況指数 2025年5月(フィラデルフィア連銀) ・米鉱工業生産・設備稼働率 2025年4月(FRB) ・米企業在庫 2025年3月(商務省) MINKABU PRESS 東海林勇行
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