[今日の視点]石油=売り買い交錯か、中東訪問後の米大統領の態度に注目を

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 国内市場は売り買い交錯か。2025年10月限で200円安〜200円高程度を想
定する。米国とイランの核合意が近いとの観測が高まったことが重しとなったが、海外
原油は安値から切り返した。円相場は1ドル=145円半ばで推移し、週明け以降は円
買い・ドル売りが優勢。
 トランプ政権の第1期では米国はイランに難くせをつけて包括的共同作業計画(JC
POA)から一方的に離脱した経緯がある。当時のトランプ米大統領はイラン革命防衛
隊の精鋭部隊の司令官だったスレイマニ氏を殺害した。米国とイランの核合意が近いと
の観測が高まっているものの、イランがこの過去を忘れているわけはなく、米国が望む
ように協議は円滑に進まないだろう。
 昨日、イラン最高指導者のハメネイ師はSNSに「嘘は必ず消える、それに疑いの余
地はない」と投稿しており、融和的な態度を示すトランプ米大統領を懐疑的に見ている
可能性が高い。実際にこの態度は中東訪問を飾る意味しかないと思われる。イエメンの
フーシ派がイスラエル攻撃を続けるなか、中東訪問を終えたトランプ米大統領はまた態
度を一変させて、イランを強く敵視するだろう。
 時間外取引でニューヨーク原油6月限は前日比0.06ドル高の61.68ドルで推
移。本日これまでのレンジは61.65〜61.75ドル。
<今日の予定>
◆ 日本 ◆
【経済】08:50 国内総生産 2025年1-3月期1次速報(内閣府)
【経済】13:30 鉱工業生産指数 2025年3月確報(経済産業省)
【経済】13:30 小売業販売額 2025年3月確報(経済産業省)
◆ ユーロ圏 ◆
【経済】18:00 貿易収支 2025年3月(EUROSTAT)
◆ アメリカ ◆
【経済】21:30 住宅着工・許可件数 2025年4月(商務省)
【経済】21:30 輸出入物価指数 2025年4月(労働省)
【経済】23:00 消費者信頼感指数 2025年5月速報値(ミシガン大)
【経済】5/17 05:00 対米証券投資 2025年3月(財務省)
【商品】5/17 04:30 建玉明細報告(CFTC)
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