前週は3200ドルの節目を割り込む軟調地合になった。5月12日に米中両国が関 税の大幅引き下げで合意した。初回協議での関税大幅引き下げにはサプライズ感が強 く、投資家のリスク選好性が高まったことが、安全資産である金相場の値下がりに直結 した。リスクオン環境で為替がドル高に振れたこともネガティブ。金上場投資信託(E TF)での売却圧力がみられたこと、あまりの高ボラティティ環境で現物筋の物色意欲 が強まらなかったこともネガティブ。4月10日以来の安値を更新した。 今週も持高調整が中心の展開が続きやすい。米中両国は90日間の交渉期間に入って おり、突然に協議決裂といった動きがみられなければ、安全資産に対する投資ニーズは 抑制されやすい。米国と各国との間で貿易協定が締結されるような動きがみられた際に も、上値を圧迫されやすい。特に金上場投資信託(ETF)売りが続いている間は、 3200ドルのサポート割れで3000〜3200ドル水準での売買が続く見通し。関 税による経済の不確実性に変化は見られないが、上昇再開にはボラティリティを抑制 し、金ETF買いの再開を促すことが求められる。20日からG7財務相会合が予定さ れていることがイベントリスクになる。また、16日にはムーディーズが米国の格下げ に踏み切った。米債務問題がクローズアップされると、安全資産の買いが膨らむ可能性 はある。 予想レンジは3050〜3250ドル。 (マーケットエッジ・小菅 努)
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