シカゴ大豆市況=小幅高、ドル安に支援されるも弱気な輸出検証高が圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07    1,050.25    1,056.00    1,045.75    1,050.75     + 0.75
  2025/08    1,046.50    1,051.75    1,043.00    1,047.75     + 1.50
  2025/09    1,029.00    1,034.00    1,026.50    1,030.50     + 1.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       152,479       224,484        843,272   (+  6,661)

 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(5月15日までの週)
 大 豆:21万7842トン(前週改定値:43万9545トン)
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米農務省発表の週間大豆作付け進度報告(5月18日までの週)
 大 豆:作付け:66%(前週48%、前年50%、平年53%)
     発 芽:34%(前週17%、前年25%、平年23%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(5月25日−5月29日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜平年並。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る。雨量は平年を上回る。
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 大豆は軒並み小幅高。終値の前営業日比は0.75〜3.75セント高。中心限月の
7月限は0.75セント高の1050.75セント。

 前週末にムーディーズが米国債の格付を引き下げたことでドル売りの動きが膨らんだ
ことに加え、米産地で低温となったことで発芽したばかりの大豆への影響が警戒され買
い優勢となった。一方、米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高は前週の半分程度
にとどまる弱気な内容だったため上げ幅は抑制された。

 期近7月限は1050.25セントで取引を開始した後はじり高となりながらも欧州
の時間帯を終えるまで1056セントを上値抵抗線にするなど、上昇に対する抵抗を窺
わせる値動きとなった。米国の時間帯を迎えると弱気な輸出がイヤ気されて値を落とし
1052セントに近づくと戻り売りが入る頭重い値動きのなかかろうじてプラスサイド
を維持して終えた。
 米農務省(USDA)発表の5月15日までの大豆の週間輸出検証高は21万
7842トンと、前週改定値の43万9545トンの半分程度にとどまった。累計輸出
検証高は4413万1939トンと、前年同時期の3972万5135トンを約11%
上回っている。

 USDA発表によると、5月18日時点の米大豆作付進捗率は66%で、前年の
48%、平年の53%をともに上回った。また、発芽率は34%で、前年の25%、
平年の23%を上回った。

*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは南西部以外で気温が低下。19日朝方にはミネソタ州北部および
ウィスコンシン州を含む五大湖周辺北部では降霜が発生。一方、ダコタ州からオハイオ
バレー南部にかけて降雨が発生。コーンベルト南西部の一部では雷も発生している。
16日金曜日に竜巻による被害が発生したコーンベルト南部では降雨が発生。コーンベ
ルトでは五大湖周辺地域以外で雨により農作業のペースが鈍化。
 北部から中部に広がる低気圧は今後、南東に向かって移動し21日頃には大西洋沿岸
中部に到達する見込み。米北部から中部にかけての一部地域では再び降霜が発生する可
能性がある。またプレーンズ南東部から南央部、ミシシッピーバレー中部では激しい雷
雨となる恐れがある。これに伴いプレーンズ北部および東部から中西部にかけての地域
では25〜100ミリの雨量を伴う降雨が発生する見込み。
 6日間予報に関しては、5月24〜28日にかけて米東部の気温は平年以下まで下が
るだろう。また、一方の雨量は五大湖周辺北部およびその周辺地域では平年以下に留ま
るが、それ以外の多くの地域では平年並〜平年を上回るもよう。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、気温が低下するなか降雨が発生しており、乾燥状態は改善している
が、農作業のペースが鈍化。ダコタ州西部の一部地域では19日の最高気温は3℃以下
にとどまっている。 一方、ネブラスカ州東部からテキサス州東部にかけて荒天となっ
ていたが、19日午後には天気が回復している。
 米国南部では、アパラチア山脈およびその周辺地域では雷雨となっている。ケンタッ
キー州では前週の竜巻からの復旧作業が進められ、それ以外の地域では最高気温が
32℃に達する暑さとなっている。
 大豆製品は、大豆油は大豆の堅調に追随高。一方の大豆粕は大豆油とのストラドルに
絡んだ売買を受けて値を落とし売り優勢となった。ただ、共に小幅な高下にとどまっ
た。
 大豆粕7月限は前日比0.80ドル安の291.10ドル。
今日の材料
・コーンベルトではオハイオバレーでは雨がちな天気が続く。
・コーンベルトの一部では雨により土壌がぬかるみ農作業が限られる。
・プレーンズでは、暖かななか降雨の発生は無く農作業および冬小麦と発芽した
 春に植え付けられた穀物の生育が進行。
・5月15日までの大豆の週間輸出検証高は21万7842トンと、前週改定値の
 43万9545トンの半分程度。
・5月18日時点の米大豆作付進捗率は66%で、前年の48%、平年の53%を
 ともに上回る。
・5月18日時点の米大豆発芽率は34%で、前年の25%、平年の23%を
 上回る。

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