シカゴコーン市況=揃って反発、ドル売りや強気な輸出を受け買い優勢

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07    443.50      449.75      443.00      447.50      + 4.00
  2025/09    420.75      430.25      420.75      428.25      + 6.75
  2025/12    434.50      443.75      434.50      441.75      + 6.25

   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       368,212       374,012       1,626,646 (+ 22,348)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(5月15日までの週)
 コーン:171万9034トン(前週改定値:130万0112トン)
 小 麦: 42万3785トン(前週改定値: 40万5170トン)
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*米農務省発表の週間コーン作付け進度報告(5月18日までの週)
 コーン:作付け:78%(前週62%、前年67%、平年73%)
     発 芽:50%(前週28%、前年38%、平年40%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(5月25日−5月29日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜平年並。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る。雨量は平年を上回る。
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 コーンは揃って反発。終値の前営業日比は4.00〜6.75セント高。中心限月の
7月限は4セント高の447.5セント。
 ムーディーズによる米国債の格付け引き下げを受けたドル安が強気材料視された。ま
た、米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高が前週を上回り好調を維持しているこ
とや、米産地での低温が発芽したばかりのコーンに与える影響も天候リスクを意識させ
買いを支援した。

 7月限は443.50セントで取引を開始。アジアの時間帯は445.75セントを
上値抵抗線とする頭重い足取りとなったが、欧州の時間帯を迎えるとじり高となり
448セント台に到達した。シカゴの時間帯には転売に値を落とししばらく447セン
トを上値抵抗線とする頭重い動きが続いたが終盤にかけて買い戻され、引け間際に高値
の449.75セントを付け、高値圏を維持したまま終えた。

 米農務省(USDA)発表の5月15日までのコーン週間輸出検証高は171万
9034トンと、前週改定値の130万0112トンを大幅に上回った。累計輸出検証
高は4554万3097トンと、前年同時期の3524万6661トンを約29%上回
っている。
 USDAによると、5月18日時点のコーン作付進捗率は78と、前年の67%、
平年の73%をともに上回った。また、発芽率は50%と、前年の38%平年の40%
を上回った。
*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは南西部以外で気温が低下。19日朝方にはミネソタ州北部および
ウィスコンシン州を含む五大湖周辺北部では降霜が発生。一方、ダコタ州からオハイオ
バレー南部にかけて降雨が発生。コーンベルト南西部の一部では雷も発生している。
16日金曜日に竜巻による被害が発生したコーンベルト南部では降雨が発生。コーンベ
ルトでは五大湖周辺地域以外で雨により農作業のペースが鈍化。
 北部から中部に広がる低気圧は今後、南東に向かって移動し21日頃には大西洋沿岸
中部に到達する見込み。米北部から中部にかけての一部地域では再び降霜が発生する可
能性がある。またプレーンズ南東部から南央部、ミシシッピーバレー中部では激しい雷
雨となる恐れがある。これに伴いプレーンズ北部および東部から中西部にかけての地域
では25〜100ミリの雨量を伴う降雨が発生する見込み。
 6日間予報に関しては、5月24〜28日にかけて米東部の気温は平年以下まで下が
るだろう。また、一方の雨量は五大湖周辺北部およびその周辺地域では平年以下に留ま
るが、それ以外の多くの地域では平年並〜平年を上回るもよう。

 シカゴ小麦は堅調。米産地では前週に竜巻が発生するなど荒天となっているほか、一
部地域では乾燥が懸念されることも買い支援要因となった。また、コーンの堅調な値動
きも強気材料視された。
 期近の主要限月7月限は前日比4.00セント高の529.00セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、気温が低下するなか降雨が発生しており、乾燥状態は改善している
が、農作業のペースが鈍化。ダコタ州西部の一部地域では19日の最高気温は3℃以下
にとどまっている。 一方、ネブラスカ州東部からテキサス州東部にかけて荒天となっ
ていたが、19日午後には天気が回復している。
 米国南部では、アパラチア山脈およびその周辺地域では雷雨となっている。ケンタッ
キー州では前週の竜巻からの復旧作業が進められ、それ以外の地域では最高気温が
32℃に達する暑さとなっている。
今日の材料
・コーンベルトでは南西部以外で気温が低下。
・コーンベルトの一部では降霜が発生。
・プレーンズでは、降雨により乾燥状態は改善。
・5月15日までのコーン週間輸出検証高は171万9034トンと、前週改定値の
 130万0112トンを大幅に上回る。
・5月18日時点のコーン作付進捗率は78と、前年の67%、平年の73%をともに
 上回る。
・5月18日時点のコーン発芽率は50%と、前年の38%平年の40%を上回る。

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