貴金属は、金がまちまちで寄り付く見通し。金はまちまちの値動きとなろう。銀はド ル建て現物相場の下落を受けて小幅安となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチ ナがドル建て現物相場の下落を受けて軟調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は0.18ドル高の 3343.24ドル、銀が12セント安の3342セント、プラチナが6.27ドル安 の1086.81ドル、パラジウムは14.55ドル安の985.46ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=142.68/69円で、前営業日の 大引け時点から0.01円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が1万5455円前後、銀は156.5円前後、プラチナ は4715円前後、パラジウムは4700円前後。 【金は米英休場で小動き】 金はきのうの海外市場は、米英市場の休場を受けて小動きとなった。 金は米大統領が欧州連合(EU)に対する50%の関税発動期限を7月9日まで延長 したことが圧迫要因になったが、ドル安が下支えになった。欧州中央銀行(ECB)の ラガルド総裁は、ユーロ加盟国が域内の金融・安全保障体制を強化できれば、ユーロは ドルに代わる現実的な選択肢となり、ユーロ圏に大きな利益がもたらされる可能性があ るとの見解を示した。 メルツ独首相は、WDR欧州フォーラムで、ウクライナに輸送される兵器に射程距離 制限がないことについて発言した。ロシアのペスコフ大統領報道官は、欧州諸国がウク ライナに長距離ミサイルでロシアを攻撃することを認めれば、危機を政治的に解決しよ うとする動きに反するとし、危険なことになると警告した。 銀はきのうの海外市場は、金軟調につれ安となったが、ドル安を受けて下げ一服とな った。 【プラチナは手じまい売りが圧迫】 プラチナはきのうの海外市場では、手じまい売りが出て軟調となった。 プラチナは手じまい売りが圧迫要因になった。欧州連合(EU)は、トランプ米大統 領がEUとの通商交渉の期限を7月9日まで延長することに同意したことについて、貿 易交渉に「新たな弾み」を与えたと評価した。ただEUの相互に利益のある貿易協定を 求める姿勢と、米国の大幅な譲歩を求める姿勢がどう折り合うかも不明である。複数の 企業幹部は、こうした不確実性により事業計画の策定が困難になっていると指摘した。 <今日の予定> ・中国工業利益 2025年4月(国家統計局) ・米個人所得・支出 2025年4月(商務省) ・米耐久財受注 2025年4月速報値(商務省) ・米ケース・シラー住宅価格指数 2025年3月(S&P) ・米消費者信頼感指数 2025年5月(カンファレンスボード) MINKABU PRESS 東海林勇行
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