NY原油市況=反発、ロシアとNATOの衝突激化リスクで

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値   帳入値   前日比
  2025/07     61.04       62.54       60.85       61.84        + 0.95
  2025/08     60.51       61.89       60.28       61.20        + 0.87
  2025/09     60.01       61.30       59.78       60.62        + 0.79
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     未入電              816,641             1,943,708    ( + 23,226)
                     帳入値  前日比
      ヒーティングオイル    2025/06     208.81    + 0.87
                            2025/07     207.07    + 1.77
         改質ガソリン       2025/06     208.92    + 1.77
                            2025/07     206.32    + 1.52
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油の期近は反発。終値の前営業日比は、期近2限月は0.87〜
0.95ドル高。その他の限月は0.46〜0.79ドル高。
 ロシアと北大西洋条約機構(NATO)の衝突が激化する見通しであることが相場を
支えた。欧州連合(EU)は、ロシア攻撃の立て直しのためウクライナへの兵器供給を
継続しているうえ、NATOはロシアを攻撃する際の長距離ミサイルの発射制限を解除
しており、ウクライナ軍はロシア深部を射程に入れている。一方、ロシア下院国防委員
会のアンドレイ・カルタポロフ委員長は「ロシアはドイツのタウルスミサイルを撃墜す
る準備ができている。発射地点だけでなく、ミサイルが来た場所も攻撃する」と述べて
おり、ドイツ本土への攻撃を警告した。
 西側の対ロシア政策の一環として、米国がロシア制裁を強化する可能性があることも
買い手がかり。プーチン大統領を批判するトランプ米大統領は、ウクライナ停戦協議の
仲介役から退くとみられている。
 米ニューヨーク・タイムズ(NYT)の報道によると、イスラエルのネタニヤフ首相
は米国の支援なしでイランを攻撃することを準備しているという。ただ、米国とイラン
の核開発協議が続くなかで、トランプ米大統領はイスラエルに攻撃を見送るよう警告し
ている。
 石油輸出国機構(OPEC)プラスは第39回の閣僚会合を開催し、協調減産の規模
を2026年末まで維持することを再確認した。また、OPEC事務局に参加国の最大
持続生産能力(MSC)を評価するメカニズムを開発するよう義務付け、すべての協力
宣言(DoC)加盟国の2027年生産基準の参考として活用すると発表した。
 時間外取引で7月限は60.85ドルまで一時的にマイナス転換する場面はあった
が、通常取引開始に向けて水準を切り上げた。通常取引が始まると62.54ドルまで
上げ幅を拡大。ただ、上げ一服後は高値から押し戻された。
 改質ガソリンとヒーティングオイルの期近は反発。原油相場に連動した。
今日の材料
・ノルド・ストリーム2の再稼働阻止に向けて全力を尽くす=メルツ独首相
・米石油協会(API)が引け後に発表した米週間石油在庫統計
・原油在庫は前週比前週比423万6000バレル減
・ガソリン在庫は同52万8000バレル減
・留出油在庫は同129万5000バレル増
・オクラホマ州クッシングの原油在庫は前週比34万2000バレル減
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