【前週のレビュー】ニューヨーク原油7月限は60〜65ドルのエリアでのもみ合いの 様相。60ドルの節目を維持できるか否かが目先の焦点となるが、維持できればこのま ましばらくはもみ合いが続く可能性もあるとした。 【NY原油は60〜65ドルのもみ合い】 ニューヨーク原油7月限の直近の安値は23日の60.02ドルまでで、60〜65 ドルのエリアでのもみ合いが続いている。正確に記すと、60.02〜64.19ドル のもみ合いとなっている。 目先はこれをどちらに放れるのか、あるいはしばらくこのエリアでのもみ合いが続く のかが焦点となる。 材料的には、イスラエルのイラン核施設攻撃の可能性が引き続き燻っている。一方で トランプ米大統領がイスラエルに自重を求めて、さらにイランの核開発協議を巡る米国 とイランの協議が合意に近づいているとの認識を示すなど、強弱材料が交錯している。 また「トランプ関税」を巡る材料も一転二転している。28日に国際貿易裁判所がト ランプ政権が発動した「相互関税」などを違法だと判断し、関税の差し止めを命じたも のの、29日には米連邦巡回控訴裁判所(高裁)がこの国際貿易裁判所の判断を一時停 止し、関税措置を復活させる判断を下した。 これらの結果、原油相場はエリア内で乱高下する展開を余儀なくされているが、目先 は予定より1日早く31日に実施されることになった石油輸出国機構(OPEC)プラ ス会合の行方が焦点となってきた。日量41万1000バレルの増産がほぼ既定路線と みられているが、この結果が週明けの値動きを大きく左右することになりそうだ。 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は4万2000ドルを中心としたもみ 合いとなっている。 ドルインデックスは100ポイントを挟んだもみ合いとなっている。 【米国はドライブシーズンの始まり】 米国では5月のメモリアルデー(最終月曜日)の祝日〜9月のレイバーデー(第1月 曜日)をドライブシーズンとなり、ガソリン需要の最盛期となるが、最新の米エネルギ ー情報局(EIA)の週報にその傾向が表れている。 原油在庫が前週比279万5000バレル減の4億4036万バレル、ガソリン在庫 が244万1000バレル減の2億2308万バレル、留出油在庫が72万4000バ レル減の1億0341万バレルとなり、原油とガソリン在庫の減少が目立った。またガ ソリン需要は日量945万2000バレルと今年最高水準となった。 【東京原油のテクニカル分析】 東京原油の6番限である10月限はこのところボリンジャーバンドの−1シグマ(5 万4350円辺り)〜1シグマ(5万6980円辺り)の間でのもみ合いが続いたが、 直近は下限の−1シグマを試す展開となっている。 【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】 ニューヨーク原油7月限は21日の移動平均線でもあるボリンジャーバンドの中心線 (60.48ドル辺り)〜1シグマ(62.32ドル辺り)を中心としたもみ合いが続 いている。 ブレント原油7月限も同様にボリンジャーバンドの中心線(63.50ドル辺り)〜 1シグマ(65.11ドル辺り)を中心としたもみ合いが続いている。。 MINKABU PRESS *投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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