シカゴコーン市況=主要限月は続落、週間輸出成約高が100万トン台割れ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07     447.00      449.50      443.00      444.00      - 3.00
  2025/09     427.25      429.00      422.50      423.25      - 4.00
  2025/12     441.00      442.75      438.00      438.50      - 2.75
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物        未入電         280,884       1,655,527 ( - 7,623)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(5月22日までの週)
 コーン:94万7700トン(事前予想レンジ:90万〜170万トン)
 小 麦:58万2600トン(事前予想レンジ:20万〜 60万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(6月5日−6月9日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年並み〜上回る。雨量は平年を上回る。
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 コーンはまちまち。主要限月は続落。終値の前営業日比は4.00セント安〜
3.00セント高。中心限月の7月限は3.00セント安の444.00セント。
 前日に続きデイリー報告での大口輸出成約が発表されたものの、週間輸出成約高が
94万トン台と事前予想レンジの下限に近く100万トン台を割り込んだことや、大豆
とともに米国産地の作付け、発芽が順調に進展していることに圧迫された。また調査会
社、サフラス・メルが発表したブラジル産コーン生産高見通しが1億3900万トンと
過去最高になったことも嫌気された。
 7月限は447.00セントで取引を開始。443.00〜449.50セントで推
移して、前日割り込んだ450セント台を回復することはなかった。引けも安値に近い
444.00セントだった。

 米農務省(USDA)が発表した5月22日までのコーン週間純輸出成約高は94万
7700トンと、前週の140万9300トンを大幅に下回り、100万トンを下回っ
た。
 今年度の累計純輸出成約高は6419万5800トンと、前年同期の5008万
7400トンをおよそ28%上回っている。

 USDAによると、この日のデイリー報告で仕向地不明で2024/25年度、
2025/26年度積み合計で21万0560トンのコーンの輸出成約が発表された。

 民間調査会社、サフラス・メルカドが今年のブラジル産コーン生産高見通しを1億
3900万トンと、これまでより389万トン上方修正して、過去最高になる見通しを
発表した。なお、5月のUSDA見通しは1億3000万トンだった。

 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは、低めの気温と雨模様の天気でオハイオ川流域で農作業が停滞して
いるが、他の地域では晴天でコーン、大豆ともに作付けの最終段階が進展している。
25日現在の表層土の土壌水分は、「不足」〜「極めて不足」の割合が50%を超えて
いるネブラスカ州を除くと、全州が「適」の割合が50%を超えている。、
 米国東部や南部では週末まで今の低めの気温が続くが、とくに米国の北東側4分の1
の地域では気温が低下するだろう。まとまった降雨はオハイオ川以東の地域に限られそ
うだが、ケンタッキー州東部から大西洋岸中部では洪水が発生する可能性がある。また
別の低気圧によりプレーンズ南東部でもまとまった降雨が発生する可能性がある。
 6〜10日間予報では、6月4〜8日にかけて、ミシシッピ川流域〜メキシコ湾岸に
かけて、平年を上回る気温が見込まれる。対照的にロッキー山脈中部〜グレート・プレ
ーンズでは平年を下回る気温となろう。また雨量は、コーンベルトを含むロッキ—山脈
中部・南部〜アパラチア山脈にかけての地域で平年並み〜上回りそうだ。
 シカゴ小麦は総じて小反落。作柄懸念でミネアポリス穀物取引所の春小麦が期近から
上昇したことは下支え要因なったものの、この日の週間輸出成約高報告で年度終わりを
前に今年度積みにキャンセルが出たことや、大豆、コーンの軟調地合いに圧迫されてお
おむねマイナス引けした。また調査会社、SOVECONが2025/26年度のロシ
アの小麦輸出見通しを4080万トンに上方修正したことも輸出競合面から弱気され
た。
 中心限月の7月限は前日比変わらずの534.00セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、北側3分の1で平年を上回る気温となり、農作業日和となり生育も
促されている。一方、プレーンズの南半分では低めの気温が続いている。
 改善はしつつあるが、ネブラスカ州北西部にかけて干ばつが続いている。

 米国南部では降雨がなく農作業が進展している。フロリダ半島の一部を除き干ばつ懸
念はない。
今日の材料
・コーンベルトでは、オハイオ川流域で低めの気温と降雨で農作業が停滞しているが、
 他の地域では晴天でコーン、大豆ともに作付けの最終段階が進展。
・今年のブラジル産コーン生産高見通し1億3900万トンと過去最高=サフラス・メ
 ルカド。、

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