[今日の視点]貴金属=続伸、金は円安が支援

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、続伸して寄り付く見通し。金と銀は円安を受けて買い優勢となろう。プラ
チナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク高と円安を受けて堅調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は2.60ドル高の
3357.38ドル、銀が44セント高の3453セント、プラチナが11.14ドル
高の1077.70ドル、パラジウムは22.81ドル高の1013.14ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=143.89/91円で、前営業日の
大引け時点から0.92円の円安。
 先限の寄り付き目安は、金が1万5630円前後、銀は158.0円前後、プラチナ
は4730円前後、パラジウムは4600円前後。
【NY金は米JOLTS求人件数の増加が圧迫】
 金はきのうの海外市場は、米JOLTS求人件数が予想外に増加したことを受けて売
り優勢となった。
 金は米JOLTS求人件数の増加が圧迫要因になった。4月の米雇用動態調査(JO
LTS)によると、求人件数は19万1000件増の739万1000件だった。市場
予想は710万件だった。予想外に増加し、ドル高に振れた。一方、4月の米製造業新
規受注は前月比3.7%減少した。大幅に減少し、関税導入前の駆け込み購入の効果が
薄れる中、企業の設備投資は第2四半期序盤に勢いを失った様子。市場予想は3.1%
減だった。
 トランプ米大統領は、鉄鋼・アルミニウム関税を25%から50%に正式に引き上げ
る措置に3日署名する。ホワイトハウスのレビット報道官が明らかにした。また米大統
領は中国の習近平国家主席と近く電話会談を実施すると改めて表明した。
 銀はきのうの海外市場は、ドル高が圧迫要因になったが、欧州中央銀行(ECB)の
利下げ観測や株高を受けて下げ一服となった。
【プラチナはECBの利下げ観測や株高が支援】
 プラチナはきのうの海外市場では、欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測や株高を受
けて押し目を買われた。
 プラチナは欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測や株高が支援要因になった。5月の
ユーロ圏消費者物価指数(EU基準=HICP)速報値は前年同月比1.9%上昇し、
欧州中央銀行(ECB)が目標とする2%を下回った。今週のECB理事会での利下げ
観測を裏付ける形となった。4月の2.2%から減速した。市場予想の2.0%も下回
った。
<今日の予定>
・ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2025年5月確報(Markit)
・ユーロ圏購買担当者総合景況指数 2025年5月確報(Markit)
・全米雇用報告 2025年5月(ADP)
・米非製造業景況指数 2025年5月(ISM)
・米地区連銀経済報告・ベージュブック(FRB)
・政策金利発表(カナダ銀行)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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