金・銀午前=金が反落、円高が圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【場況】
 金は反落。円高を受けて売り優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場の上げ一
服を受け、もみ合いとなった。銀の商いは成立しなかった。
 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が43〜26円安、金ミニが34.5円
安〜10.5円高、ゴールドスポットが412円高、銀が出来ず。
 午前11時2分現在の出来高は、金が1万6761枚、金ミニが6153枚、ゴール
ドスポットが661枚、銀が0枚。
【NY金は予想以下の全米雇用報告などが支援】
 金は予想以下の全米雇用報告などが支援要因になった。5月の全米雇用報告による
と、民間雇用者数は3万7000人増となり予想を大きく下回り、増加幅は2023年
3月以来、2年超ぶりの低水準となった。市場予想は11万人増だった。5月の米IS
M非製造業総合指数は49.9と、4月の51.6から低下、2024年6月以来の低
水準となった。市場予想は52.0だった。米地区連銀経済報告(ベージュブック)
で、米経済活動はここ数週間にわずかに鈍化し、関税や不確実性の高い状況が経済全体
に波及していることが示唆されると指摘された。米議会予算局(CBO)は4日に公表
した最新の試算で、トランプ大統領が掲げる減税延長などの看板政策を盛り込んだ税
制・歳出法案が成立した場合、36兆2000億ドルの連邦債務がさらに約2兆400
0億ドル押し上げられるとの見通しを示した。
 ロシアのプーチン大統領は、トランプ米大統領と電話会談を行い、ウクライナによる
ロシア空軍基地への大規模なドローン(無人機)攻撃のほか、ロシア西部2州への攻撃
に対しロシアは対応せざるを得ないと伝えた。米大統領は「良い会話だったが、即座に
平和につながる会話ではなかった」とした。バチカン(ローマ教皇庁)は、ローマ教皇
レオ14世がロシアのプーチン大統領と初めて会談し、ウクライナ紛争終結に向けた措
置を取るよう促したと発表した。一方、国連安全保障理事会は、パレスチナ自治区ガザ
区での即時・無条件停戦と、ガザ地区全域への人道支援の制限解除などを求める決議案
の採決を行ったが、米国が拒否権を発動したため、否決された。ドロシー・シア米国連
大使代理は採決前「イスラム組織ハマスを非難せず、ハマスに武装解除とガザ地区から
の撤退を求めないいかなる措置も米国は支持しないと明言してきた」とした。
 金先限は夜間取引で5月12日以来の高値1万5700円を付けたのち、上げ一服と
なった。円高に上値を抑えられた。円相場は1ドル=142円台後半の円高に振れた。
【ドル建て現物相場】
 金のドル建て現物相場は、上げ一服。きのうの海外市場は、予想以下の全米雇用報告
やドル安を受けて買い優勢となった。アジア市場では、朝方の3378.23ドルか
ら、ドル安一服を受け、上げ一服となった。
 午前11時現在、金が3373.93ドル、銀は3451セントで推移。前営業日の
大引け時点は金が3357.77ドル、銀が3446セント。

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