[6月9日からの展望] −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 週間高低(カッコ内は日付) 6月02日〜6月06日 <国内> 始 値 高 値 安 値 帳入値 前週比 25年11月限 249.9 297.3(6) 280.0(3) 294.3 - 0.7 RSS先限 294.0 294.0(2) 284.0(3) 292.0 - 4.0 TSR20 228.0 228.0(2) 228.0(2) 228.0 0.0 上海9月限 13645 13865(6) 13410(2) 13710 + 580 ======================================= 東京外為市場 円相場(本日 15:15現在) 144.07円 前週末比 0.27 円安 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【前週までのレビュー】米中通商協議の停滞や中国の自動車販売台数のカサ増し問題か ら、下値を試すと予想した。 【徐々に戻り売り優勢か】 JPXゴムRSS3号は、戻り場面となっている。活発限月の11月限は、3日の取 引で節目280.0円まで下落し、一代の安値を付けた。その後、地合いを引き締めて いる。 日本時間の5日、米中首脳電話会談が行われ、両国は再び交渉のテーブルに着くこと になった。目先、米中通商協議の再開を好感した買いが入るだろう。ただ、その賞味期 限は、協議の進展次第だ。電話会談後、トランプ米大統領はその成果を強調している が、米国が注視しているレアアースについて、中国サイドは何も言及していない。ま た、中国は、第一次トランプ政権時に比べ、AIやEVなど主要分野で米国と同等、も しくは上回る技術や生産力を獲得しているとみられ、交渉の場でも強気な姿勢で臨む可 能性がある。 米中首脳会談を受け、短期的には堅調に推移するが、上値を追っての買いは限られ、 戻り売りの圧力が徐々に増すと予想する。 【中国財新製造業PMIが22年9月以来の低水準】 3日に財新が発表した5月の中国財新製造業PMI(購買担当者景気指数)は48. 3となり、景況感の分かれ目とされる50を下回った。前月は50.4だった。48. 3という数値は、5月31日に中国国家統計局が発表した5月の製造業PMIの49. 5より弱い内容であり、2022年9月以来の低水準となった。 財新PMIは、中国国家統計局が発表する数値より、これまで高めに出ることが多か った。財新PMIは国家統計局が発表するPMIは国有企業が多いのに対し、民間の中 小企業が多く、輸出が好調な場合は、高い数字が出やすかった。今回の数値は、米中貿 易摩擦が中国の民間企業に大きな影響を与えていることを示唆している。 【上海ゴムは目先の下値は付けたか】 上海ゴムの中心限月の9月限は、4月中旬から続いた1万4500〜1万5000元 前後のレンジ相場から下放れた。5月28日に4月9日に付けた一代安値1万4035 元を下抜くと、6月4日には1万3295元まで水準を引き下げた。その後、自律反発 となっている。目先、1万4000元台回復がポイントになる。これに成功すれば、1 万4000〜1万5000元のボックス相場に戻ることになるとみる。 【東京ゴム活発限月の11月限のテクニカル要因】 ゴムRSS3号の活発限月の11月限は、一代の安値を更新後、戻り場面となってい る。5月からの値動きをみると、上海高などを背景にジリジリと水準を引き上げて、5 月27日には330.2円の高値を付けた。だが、同水準では売り圧力が強く、上海ゴ ムが下値を模索する展開になったこともり、売りが先行、6月3日には一代の安値とな る280.0円まで下落した。その後は戻り歩調となり、296円台に水準を引き上 げている。 一段高となれば、節目の300円付近が最初の抵抗になる。5月27日から6月3日 までの下落の38.2%戻しが299円台であり、300円付近では戻り売り圧力が強 そうだ。同水準を突破すれば、上記した期間の半値戻しの305円台や節目の310円 台が意識される。一方、反落となれば、節目の285円前後が意識される。同水準を下 抜くようなら、一代の安値280.0円が視野に入る。 【今週の注目ポイント】 米中通商協議に注目したい。米中首脳会談で一定の進展はみられたが、具体的な話は これからだ。再び協議がとん挫するようならことがあれば、売り圧力が強まるだろう。 【相場予想レンジ】 6月9〜13日のJPXゴムRSS3号10月限の中心レンジ予想は280〜330 円前後。テクニカルの支持線は285.0円(節目)、抵抗線は310.0円(節 目)。 <当面の予定(イベント・経済統計)> 9日 ●オーストラリア(女王誕生日)、スイス(聖霊降臨祭月曜日) 国内総生産 2025年1-3月期2次速報(内閣府) 国際収支(経常収支) 2025年4月(財務省) 中国消費者物価指数 2025年5月(国家統計局) 中国生産者物価指数 2025年5月(国家統計局) 中国貿易収支 2025年5月(税関総署) 米卸売在庫 2025年4月確報値(商務省) 10日 ゴム指定倉庫在庫(大阪取引所) 英雇用統計 2025年5月(国立統計局) 11日 企業物価指数 2025年5月(日本銀行) 米消費者物価指数 2025年5月(労働省) 米財政収支 2025年5月(財務省) 12日 英貿易収支 2025年4月(国立統計局) 英鉱工業生産指数 2025年4月(国立統計局) 米新規失業保険申請件数(労働省) 米生産者物価指数 2025年5月(労働省) 13日 上海ゴム指定倉庫在庫(上海期貨交易所) 独消費者物価指数 2025年5月確報(連邦統計庁) ユーロ圏鉱工業生産 2025年4月(EUROSTAT) ユーロ圏貿易収支 2025年4月(EUROSTAT) 米消費者信頼感指数 2025年6月速報値(ミシガン大) 建玉明細報告(CFTC) MINKABU PRESS ※投資や売買は御自身の判断でお願いします。
みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。