穀物4品見通し=米需給緩和観測受けコーンは頭重い動きが続く

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
<大豆>
 シカゴ大豆7月限は5月23日以降は軟調な足取りとなり、2日に1032.50セ
ントまで値を落としたが、米トランプ大統領と中国の習平近国家主席との間での電話協
議を受けて買い戻され1050セント台を回復している。
 米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高は2週間連続で20万トンを割り込む
など、米国の大豆輸出が停滞しているが、米中通商協議に進展が見られるようであれば
米国の大豆輸出増加期待が高まり大豆市場にとっては価格押し上げ要因となる。
 また、米信認低下に伴う米国発の資産離れの動きはドル安傾向を強め大豆市場にとっ
ての強気要因となっている。
 米国の順調な生育は市場の上値抑制要因ながら、米中間の貿易協議の内容次第では大
きく高下する可能性がある。12日に米農務省(USDA)から需給報告の発表があ
り、新たな方向性を示す可能性がある。
<コーン>
 シカゴコーン期近7月限は今年の最安値を更新する動きが複数回見られ、下値模索の
動きとなった。米国産コーンの作付けは5月下旬までに概ね終了しており、理想的なペ
ースで作付けを終えている。また作付け時期が早かったことは順調な発芽ペースに繋が
っており、現時点では高温乾燥となりやすい夏場を迎えたとして、耐えうるだけの土壌
水分と作柄は確保されていると見られている。
 今春の米国のコーン作付面積は拡大が見込まれるなかでの順調な作付け、生育は米国
産コーンの豊作見通しと同時に需給緩和観測を強めるもので、目先は戻りは抑制される
動きが続くとみる。12日に米農務省(USDA)から需給報告の発表があり、新穀で
ある25/26年度の生産、イールド(単収)、期末在庫に修正があれば、新たな材料
として材料視されよう。
<小豆>
 取組は引き続きゼロ。手出し難となっている。
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