金・銀午前=金が続伸、トランプ政権の債務拡大路線を危惧

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【場況】
 金は続伸。トランプ米大統領の大型税制改革法である「1つの大きく美しい法案」に
よって米国の債務残高が一段と増加し、米国債市場が不安定する可能性が高いとみられ
ていることが安全資産である金を支えている。この法案はすでに下院を通過しており、
上院での採決待ち。
 週明けからロンドンで行われた米中通商協議が終了し、中国当局者は「スイスで米中
が合意した事項の実施枠組みで両国が原則合意に達した」と発表するなど歯切れがかな
り悪く、進展がほとんどなさそうであることも金相場を支援。なお、米控訴裁判所はト
ランプ関税を当面継続することができると判断した。
 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が13〜40円高、金ミニが9.0〜
57.0円高、ゴールドスポットが535円高、銀が変わらず〜7.0円高。
 午前11時2分現在の出来高は、金が1万1930枚、金ミニが5172枚、ゴール
ドスポットが1038枚、銀が5枚。
【イランと米国が再び協議へ】
 明日、イランと米国が核開発協議を再び実施する。イランは米国にイスラエルの核兵
器廃絶を求めるなど、絶対に実現しなさそうな要求を突きつけており、トランプ米大統
領は困惑気味だ。米国はイランのウラン濃縮完全停止や核施設の破棄などを求めていた
ものの、協議が継続するなかで攻守が逆転しているようにも見える。トランプ米大統領
はイランを説き伏せる手段を持ち合わせておらず、イスラエルの動きが警戒されそう
だ。
 日中取引開始後の金先限は1万5651円まで上昇した。ただ、夜間取引の高値を上
抜くような展開にはなっていない。薄商いの銀先限は小幅安で推移。
【ドル建て現物相場】
 金のドル建て現物相場は堅調。序盤は3316.23ドルまで弱含んだが、その後は
3335.89ドルまで切り返した。
 午前11時29分現在、金が3334.39ドルで推移。

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