シカゴ大豆市況=急反発、EPAのバイオ燃料混合比率引き上げ計画で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07     1042.25     1071.00     1040.75     1069.75     +27.50
  2025/08     1040.75     1069.50     1039.25     1069.00     +28.00
  2025/11     1021.00     1047.50     1018.25     1046.75     +26.50
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物        未入電         462,054         841,870  ( - 8,054)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米気象庁発表の6−10日予報(6月19日−6月23日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は下回る〜上回る
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年並み。
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 大豆は急反発。終値の前営業日比は20.00〜28.00セント高。中心限月の7
月限は27.50セント高の1069.75セント。

 米環境保護局(EPA)がこの日、来年からディーゼルやガソリンに対して、今年比
8%増となる過去最高の240億2000万ガロンのバイオ燃料を混合することが義務
付ける計画を発表したことで噴き上げる展開となった。
 また週明け16日に発表される全米油糧種子加工業協会(NOPA)の5月の大豆圧
砕高が事前予想平均1億9352万Buと、5月として過去最高になる見込みであるこ
とも好感された。

 期近7月限は1042.25セントで取引を開始。欧州の時間帯の時間外取引では
1040セント台のもみ合いが続いたが、米国の時間帯に入ると一気に急伸した。高値
は1071.00セントまであり、引けもそれに近い水準だった。
 米環境保護局(EPA)が13日に公表したこの計画では、精製業者は来年からディ
ーゼルやガソリンに過去最高の240億2000万ガロンのバイオ燃料を混合すること
が義務付けられる。2025年比で約8%の増加となる。ただ、一部の石油会社やバイ
オ燃料メーカーが求めていた水準には達していない。

*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは広範に降雨が発生して、最終段階にある作付け作業が停滞している
が、大豆、コーンともに土壌水分は潤沢なものになっている。ともに6月8日の現在の
作柄は「良」以上の割合が3分の2を超えて(コーンが71%、大豆が68%)いる
が、とくにアイオワ州はコーンが85%、大豆が80%となっている。
 今後5日間、米国の中部〜東部にかけては雨勝ちの天気が続き、牧草地や夏作物にと
って土壌水分はおおむね適度なものとなるが、局地的には過剰なところも出て来るだろ
う。ただ降雨により冬小麦の収穫が停滞する可能性もある。ロッキー山脈以東の今後5
日間の雨量はもフロリダ半島、米国北東部のニューイングランド地域、入プレーンズ南
部を除き、25〜75ミリとなりそうだ。
 6〜10日間予報に関しては、6月18〜22日にかけて、気温は太平洋側北西部を
除く米国の大半で平年並み〜上回る見込み。雨量は米国の東半分の大半の地域で平年並
み〜上回るだろう。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、散発的な降雨や雷雨が続き、干ばつだった北部の土壌を潤す一方、
南部の農作業を停滞させている。オクラホマ州の冬小麦の収穫率は6月8日現在、5%
(前年44%、平年23%)に過ぎない。また北部では10日現在、ネブラスカ州の
86%が依然として干ばつが続いている。

 米国南部では、テキサス州東部で天気が回復したが、低地では洪水が続いて地域もあ
る。ミシシッピ川下流のデルタ地域ではまとまった降雨となり、夏作物の最終さん付け
作業が停滞している。
 大豆製品は、大豆油が反発、大豆粕は反落。大豆油はバイオ燃料への混合率引き上げ
計画で上昇。大豆粕は大豆油とのストラドル商いの手じまて軟調に引けた。
 大豆粕7月限は前日比2.60ドル安の291.90ドル。

今日の材料
・コーンベルトでは広範な降雨。最終段階の作付け作業が停滞も、大豆、コーンともに
 3分の2以上が「良」以上の作柄。
・プレーンズでは降雨で北部の干ばつの土壌を潤す一方、南部では冬小麦の収穫が停滞
 している。
・来年からディーゼルやガソリンに過去最高の240億2000万ガロンのバイオ燃料
 を混合することが義務付けへ。2025年比で約8%の増加=EPA。

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