シカゴコーン市況=続伸、大豆や小麦の急伸追随も上げ幅抑制

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07     438.25      445.25      435.00      444.50      + 6.00
  2025/09     425.75      429.75      423.50      428.50      + 2.25
  2025/12     440.00      444.00      438.25      443.00      + 2.50
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物        未入電        373,506        1,613,553 ( -  822)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米気象庁発表の6−10日予報(6月19日−6月23日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は下回る〜上回る
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年並み。
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 コーンは続伸。終値の前営業日比は1.00〜6.00セント高。中心限月の7月限
は6.00セント高の444.50セント。

 米環境保護局(EPA)のバイオ燃料混合比率引き上げ計画で急伸した大豆や、オク
ラホマ州を中心に冬小麦の収穫が著しく遅れていることで急伸した小麦に追随して上伸
したものの、両銘柄に比べると上げ幅は抑制された。ブラジルの国家食糧供給会社
(CONAB)が同国産コーンの生産高見通しを上方修正したことは上値抑制要因とな
った。

 7月限は438.25セントで取引を開始。欧州の時間帯の時間外取引までは上値る
が重く、435.00セントの安値を付けた。しかし米国の時間帯に入ると切り返して
440セント台を回復して高値は445.25セントまであり、引けも高値圏に近かっ
た。

 ブラジルの国家食糧供給会社(CONAB)は、2024/25年度の同国産コーン
生産高見通しを1億2830万トンと、これまでの1億2690万トンから上方修正し
た。

*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは広範に降雨が発生して、最終段階にある作付け作業が停滞している
が、大豆、コーンともに土壌水分は潤沢なものになっている。ともに6月8日の現在の
作柄は「良」以上の割合が3分の2を超えて(コーンが71%、大豆が68%)いる
が、とくにアイオワ州はコーンが85%、大豆が80%となっている。
 今後5日間、米国の中部〜東部にかけては雨勝ちの天気が続き、牧草地や夏作物にと
って土壌水分はおおむね適度なものとなるが、局地的には過剰なところも出て来るだろ
う。ただ降雨により冬小麦の収穫が停滞する可能性もある。ロッキー山脈以東の今後5
日間の雨量はもフロリダ半島、米国北東部のニューイングランド地域、入プレーンズ南
部を除き、25〜75ミリとなりそうだ。
 6〜10日間予報に関しては、6月18〜22日にかけて、気温は太平洋側北西部を
除く米国の大半で平年並み〜上回る見込み。雨量は米国の東半分の大半の地域で平年並
み〜上回るだろう。

 シカゴ小麦は急反発。オクラホマ州などで冬小麦の収穫が著しく停滞するなか、今後
も降雨でさらに収穫が停滞しそうなことで大きく買われる展開となった。カンザスシテ
ィーやミネアポリスなど他の小麦も急伸していることや、大豆が急伸してシカゴ穀物全
体に買い意欲が強まったことも好感された。
 期近の主要限月7月限は前日比17.25セント高の543.75セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、散発的な降雨や雷雨が続き、干ばつだった北部の土壌を潤す一方、
南部の農作業を停滞させている。オクラホマ州の冬小麦の収穫率は6月8日現在、5%
(前年44%、平年23%)に過ぎない。また北部では10日現在、ネブラスカ州の
86%が依然として干ばつが続いている。

 米国南部では、テキサス州東部で天気が回復したが、低地では洪水が続いて地域もあ
る。ミシシッピ川下流のデルタ地域ではまとまった降雨となり、夏作物の最終さん付け
作業が停滞している。
今日の材料
・コーンベルトでは広範な降雨。最終段階の作付け作業が停滞も、大豆、コーンともに
 3分の2以上が「良」以上の作柄。
・プレーンズでは降雨で北部の干ばつの土壌を潤す一方、南部では冬小麦の収穫が停滞
 している。
・2024/25年度のブラジル産コーン生産高見通しを1億2830万トンに上方修
 正=CONAB

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