シカゴコーン市況=大幅反落、米産地の降雨を受け豊作観測が強まる

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07    444.00      446.50      431.25      434.75      - 9.75
  2025/09    428.50      430.50      418.25      419.75      - 8.75
  2025/12    443.00      444.75      433.75      435.00      - 8.00

   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       410,674       393,053       1,597,835 (- 15,718)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(6月12日までの週)
 コーン:167万3023トン(前週改定値:172万8889トン)
 小 麦: 38万8752トン(前週改定値: 32万4207トン)
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*米農務省発表の週間コーン作付け進度報告(6月15日までの週)
 コーン:発 芽:94%(前週87%、前年92%、平年94%)
     「良」以上:72%(前週71%、 前年72%)
     「劣」以下: 5%(前週 5%、 前年 5%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(6月22日−6月26日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
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 コーンは大幅反落。終値の前営業日比は9.75〜2.50セント安。中心限月の7
月限は9.75セント安の434.75セント。

 米産地で14〜15日にかけて降雨になったのに加え、今週も降雨が見込まれている
ことで豊作観測が強まったことが弱材料となり売り優勢で運ばれた。米農務省(USD
A)発表の週間輸出検証高は前週を下回りながらも160万トン台で強気な内容なが
ら、市場の反応は限られた。

 7月限は444セントで取引を開始。アジアの時間帯は442セントを下値支持線と
するもちあいとなったが、欧州の時間帯にはじり安に転じた。米国の時間帯を迎えると
更に軟化に転じ431.25セントの安値を記録。買い戻す動きが見られながらも
436セントが上値抵抗線として意識される頭重い足取りとなり、10セント近い下落
で低迷したまま引けを迎えた。

 米農務省(USDA)発表の6月12日までのコーン週間輸出検証高は167万
3023トンと、前週改定値の172万8889トンを下回った。累計輸出検証高は
5204万7567トンと、前年同時期の4051万5035トンを約28%上回って
いる。
 USDAによると、6月15日時点のコーン発芽率は94%と平年並で前年の92%
を上回った。
作柄のうち良以上は72%で前週より1%上昇、劣以下は5%で前週と同率だった。
*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは中西部北部および南部で降雨が発生。オハイオバレー周辺地域で
降雨が続く見通しだが、日が経つにつれ雨量はミシシッピーバレー北部で増える見込
み。広い範囲で降雨が発生することで農作業のペースは鈍化しているが、コーンや大豆
にとって重要な土壌水分は豊富に保たれている。コーンベルト西部一部では最も気温が
上昇しており、ネブラスカ州東部以南及びアイオワ州西部では最高気温は32℃に達し
ている。
 米中部および東部では今後数日は活発な低気圧の影響を受けるが、週後半にかけて雨
は次第に弱まるだろう。米東部の多くの地域では今後5日間の雨量は25〜75ミリに
達するだろう。また、プレーンズ中部から五大湖周辺地域にかけての雨量はさらに増加
することが見込まれる。雨脚が弱まると気温が上昇する見込みで、プレーンズの週後半
最高気温は37℃となるもよう。
 6〜10日間予報に関しては、6月21日〜25日にかけてプレーンズ中部および南
部から東海岸にかけての地域で平年を上回る見込み。また雨量もほとんどの地域で平年
を上回る見通しとなっている。

 シカゴ小麦は大幅下落。米産地で14〜15日にかけて降雨となったうえ、今週もま
とまった雨量を伴う降雨が見込まれていることで生育懸念が後退するなか軟調となっ
た。
 なお、日中取引終了後に発表された15日現在の作柄報告によると、冬小麦の良以上
の比率は前年の49%を上回りながらも52%と低迷。また、春小麦の作柄は良以上は
57%となり、前週から4%改善したものの、前年の76%を大幅に下回っており、作
柄が引き続き低迷している様子が明らかとなった。
 期近の主要限月7月限は前日比7.25セント安の536.50セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、降雨および雷雨は弱まっているが、南部および東部では弱まってい
た荒天が再び広がり雹や強風が発生する恐れがある。プレーンズ南部では気温が上昇す
るなか冬小麦の収穫を含めた農作業が進行しているが、同地の16日の最高気温は32
〜37℃に達している。
 米国南部では高温多湿となり散発的な降雨が発生。一部地域では土壌水分過多により
農作業ペースが鈍化。
今日の材料
・コーンベルトでは中西部北部および南部で降雨が発生。
・コーンベルトの広い範囲で降雨が発生することで農作業のペースは鈍化している
 が、コーンや大豆にとって重要な土壌水分は豊富に保たれる。
・米東部の多くの地域では今後5日間の雨量は25〜75ミリに達する見込み。
・6月12日までのコーン週間輸出検証高は167万3023トンと、前週改定値の
 172万8889トンを下回る。
・6月15日時点のコーン発芽率は94%と平年並で前年の92%を上回る。
・6月15日時点のコーン良以上の作柄は72%で前週より1%上昇。

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