NY原油市況=中心限月は堅調、イランと米国の対話は望み薄

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値   帳入値   前日比
  2025/07     74.60       77.58       74.30       74.93        - 0.21
  2025/08     72.96       75.74       72.32       73.84        + 0.34
  2025/09     71.34       73.70       70.57       72.01        + 0.25
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     未入電              1,530,121             1,919,864    ( - 8,914)
                     帳入値  前日比
      ヒーティングオイル    2025/07     254.18    + 0.84
                            2025/08     250.36    + 0.87
         改質ガソリン       2025/07     232.95    + 2.09
                            2025/08     231.05    + 2.07
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油の期近は売り買い交錯。終値の前営業日比は、期近2限月は
0.21ドル安〜0.34ドル高。その他の限月は0.03ドル安〜0.25ドル高。
 取引最終日の当限7月限は限月後退の動きを背景に軟化したが、中心限月である8月
限はしっかりと推移した。イラン・イスラエル戦争が続くなかで、イスラエルを支援す
るため米国がイラン攻撃を開始する見通しであることが引き続き相場を支えた。米国は
攻撃開始を決定するまで最大2週間の猶予を与えると発表し、イランと協議の余地を残
しているものの、イスラエルが攻撃を停止しなければイランは米国と対話しないと主張
している。一方、イスラエルは目標達成までイラン攻撃を継続するとしている。
 イスラエルのネタニヤフ首相によると、イラン攻撃の目標は3つで、核開発プログラ
ムの破壊、弾道ミサイルの生産能力の壊滅、イランのテロを枢軸の排除。トランプ米大
統領は、(イランに対して)イスラエルが勝っているときに止めろというのは難しいと
発言している。
 イランで先週から2回目の地震が観測されたことは懸念要因。今回の地震はイラン中
央部で発生し、マグニチュード5.2だった。この地域にはフォルドゥ核開発施設が位
置しており、地中で核実験が行われている可能性が連想されている。
 時間外取引で8月限は売り買い交錯。77.58ドルまで上昇する場面はあったが、
押し戻された。通常取引開始後も方向感は限られたものの、買い優勢で引けた。
 改質ガソリンとヒーティングオイルの期近は続伸。中東地域からの供給下振れが警戒
されている。
今日の材料
・最後にやるべきことは地上部隊=トランプ米大統領
・イスラエルにはイランの施設を破壊する能力が限られている=同上
・イラン攻撃は必要ないかもしれない=同上
・米諜報機関のイランが核兵器を製造している証拠はないとの判断は間違っている=同
上
・ロシアとイランは同じ勢力と戦っている=プーチン大統領
・イランのアラグチ外相、月曜日にモスクワへ=報道
・利下げをそれほど長く待つ必要はないと考える=ウォラーFRB理事
・早ければ7月会合で利下げの可能性ある=同上
・米石油掘削リグの稼働数は前週比1基減の438基=米ベーカー・ヒューズ
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