●論点解説原油、揺れ動く中東情勢に一喜一憂=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 原油相場は荒れている。週末に米軍がイラン核施設を攻撃したことで、23日高値は
78.40ドルに達した。その後、イランはカタールの米空軍基地を攻撃したが、予想
されていたほどに厳しい反撃ではないと評価され、安値は66.60ドルになった。
23日引け後は、トランプ大統領が停戦合意を発表したことで、64.38ドルまで一
段安になっている。24時間で14ドル幅の乱高下と異常な高ボラティリティになって
いる。
 今後の焦点は、本当に停戦合意が実現するかになる。イランとイスラエルの双方が攻
撃を止めることが合意の条件になる。停戦合意が確認できれば、イスラエルがイラン攻
撃に踏み切る前の60ドル台前半での取引に回帰し、徐々に地政学リスクから需給に売
買テーマがシフトしていく見通し。いわゆる「12日戦争」では、大規模な供給障害は
報告されておらず、わずかに流通環境に一部混乱が報告される動きに留まっている。仮
に供給障害が発生していれば、停戦合意が実現しても原油高が長期化する可能性もあっ
たが、現状では「地政学リスク」が「供給障害」に発展すること葉見送られている。
(マーケットエッジ・小菅 努)

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