【場況】 金は続落。ドル建て現物相場の下落を受けて売り優勢で始まった。その後は、ドル建 て現物相場の軟調や円安一服を受けて下げ幅を拡大した。銀の商いは成立しなかった。 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が106〜63円安、金ミニが 110.0〜22.0円安、ゴールドスポットが398円高、銀が出来ず。 午前11時2分現在の出来高は、金が1万3117枚、金ミニが6577枚、ゴール ドスポットが865枚、銀が0枚。 【NY金は米国債の利回り低下やドル安が支援】 金は米国債の利回り低下やドル安が支援要因になった。第1四半期の米国内総生産 (GDP)確報値は年率換算で前期比0.5%減と、改定値の0.2%減から下方修正 された。個人消費の大幅な下方修正を反映した。また米新規失業保険申請件数は減少し たものの、一時解雇(レイオフ)されたより多くの人々が職探しに苦労していることか ら、6月の失業率は上昇する公算が高い。サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁 は、関税が大幅もしくは持続的なインフレの急上昇につながらない可能性を示す証拠が 増えており、秋に利下げを実施することを正当化する一助になるという認識を示した。 一方、ホワイトハウスでの議論に詳しい関係者によると、トランプ米大統領は、パウエ ル米連邦準備理事会(FRB)議長の後任をまだ決めておらず、決定は差し迫ったもの ではない。 ただ中東の緊張が緩和するなか、ドル安が一服すると、金に利食い売りが出た。イラ ンのアラグチ外相は、米国と協議を行う予定は現時点ではないと述べた。核計画の新た な現実を巡る状況がイランの今後の外交姿勢を決定するとの考えを示した。イスラエル のネタニヤフ首相は、イスラエルとイランとの戦争の結果、和平に向けた新たな機会が もたらされているとし、イスラエルはこれを無駄にしてはならないと述べた。 金先限は夜間取引で1万5505円まで下落した。利食い売りが出たことが圧迫要因 になった。円相場は1ドル=144円台後半で円安が一服した。 【ドル建て現物相場】 金のドル建て現物相場は、軟調。きのうの海外市場は、米国債の利回り低下やドル安 を受けて押し目を買われた。アジア市場では、朝方の3321.43ドルから、ドル安 一服を受けて3313ドル台まで下落したのち、下げ一服となったが、戻りは売られ た。 午前11時現在、金が3318.29ドル、銀は3664セントで推移。前営業日の 大引け時点は金が3336.35ドル、銀が3633セント。 MINKABU PRESS
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