●週間見通し金、下げ過ぎ感が強く安値修正へ=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 前週は3400ドル水準から3200ドル台後半まで値下がりする展開になった。イ
スラエルとイランの停戦合意を受けて、地政学リスクの緩和評価が金相場を下押しし
た。株価が急伸する一方、原油相場が急落している。米連邦準備制度理事会(FRB)
の早期利下げ観測から米金利低下・ドル安が進行したことはポジティブだが、週末を前
に通商環境の改善期待が強まり、投資家のリスク選好性が強まると、金相場は一段安に
なった。5月PCEデフレーターはあまり材料視されなかった。
 今週は底固さを再確認する展開になろう。地政学リスクと通商リスクの軽減期待が強
くなっているが、前週の値下がりは下げ過ぎ感が強い。通商環境は依然として先行き不
透明感が強く、中東情勢も安定しているとは言い難い。一方、FRBの早期利下げ観測
でドルインデックスは年初来安値圏での取引になっている。ドルとの逆相関関係から
は、金相場は3400ドル台中盤から後半が支持される。金上場投資信託(ETF)の
大量売却が行われている訳でもない。7月入り後は1日のISM製造業指数、3日の雇
用統計など米指標が注目されるが、9月利下げ見通しが追認されよう。なお、4日は独
立記念日で休場になる。
 予想レンジは3250〜3400ドル。
(マーケットエッジ・小菅 努)

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。