●週間見通し金、利下げ期待と通商問題で底固い=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 前週は3300ドル台中盤まで切り返す展開になった。中東地政学リスクの緩和評価
から3200ドル台中盤まで下落していたが、押し目買いで切り返している。積極的に
上値を買い進むような動きは鈍いが、米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ観
測に加えて、米税制・歳出削減法案で財政赤字・債務残高が拡大するとの見方も、ドル
売り・金買いを促した。3日に発表された6月雇用統計は一定の底固さを見せたことが
上値を圧迫したが、全体的に安値修正の動きが優勢だった。
 今週もじり高の展開が想定される。特に注目度の高い経済指標は見当たらないが、F
RBの利下げ期待は維持されよう。当局者からも利下げ時期を巡る発言が増えており、
9月利下げの織り込みがドルの上値を圧迫しやすい。加えて、9日には「相互関税」上
乗せ分の一時停止措置が終了する。依然として多くの国と通商合意が成立しておらず、
関税引き上げによるマーケット環境の混乱がみられると、安全資産としての買いも膨ら
みやすくなる。前週は金上場投資信託(ETF)がやや売られたことには注意が必要。
通商環境改善期待が強まると、調整売りが膨らむリスクが高まる。
 予想レンジは3300〜3420ドル。
(マーケットエッジ・小菅 努)

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