●短期見通し穀物、豊作環境で上値重い=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 トウモロコシは、作付け期を無難に消化したが、受粉期が始まった後も産地で降雨が
観測されていることが嫌気されている。高温傾向だが乾燥は回避されており、ホット・
アンド・ドライは実現していない。作況報告の数値も高止まりしているため、需給緩和
見通しが強い。独立記念日前の持高調整を経て、このまま400セント台前半での低迷
が続く見通し。ただし、400セント水準は値頃感もある価格水準で急落の必要性は薄
れる。11日に米農務省(USDA)需給報告が発表されることがイベントリスクにな
るが、需給緩和見通しが修正される可能性は低い。
 大豆は、作付けが順調に終了した。今後は受粉期の天候リスクが焦点になるが、現状
では産地では降雨が続いており、天候リスク織り込みの必要性は乏しい。ホット・アン
ド・ドライは回避されている。作況報告の数値も特に悪化していない。乾燥懸念が強ま
るような動きがみられるまでは、1000セント前半で上値を抑えられよう。大豆油相
場が底固いことに注意が求められる程度になる。米中通商協議も近く行われる見通しだ
が、収穫期までに大豆輸出環境に改善がみられるのかは不透明。
(マーケットエッジ・小菅 努)

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。