ダウ平均、狭い範囲での上下動 今週から決算本格化 明日はCPIの発表=米国株序盤

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
NY株式14日(NY時間12:05)(日本時間01:05)
ダウ平均   44416.58(+45.07 +0.10%)
ナスダック   20622.13(+36.60 +0.18%)
CME日経平均先物 39540(大証終比:+130 +0.33%)

 きょうのNY株式市場、ダウ平均は先週末付近での狭い範囲での上下動が続いている。土曜日にトランプ大統領がさらなる国々への高関税を警告したことが重しとなっている。特にEUへの8月1日からの30%は敏感に反応している模様。ただ、投資家の間では最終的にこれらの関税率は引き下げられるとの見方もあり、様子を見ている状況。米国とEUは本日担当者が協議する予定だという。

 今週から4-6月期決算が本格化するほか、明日の消費者物価指数(CPI)を始め、6月のインフレ指標も発表される予定。既に発動されている関税が経済全体に与える影響について、より明確な見通しが得られると市場は見ているようだ。

 決算については、「今後数週間の市場の最大の焦点は、堅調が見込まれる企業業績が、依然として燻る関税問題を上回る材料になるかどうかだ」との指摘も出ている。「これまで市場は関税のニュースにある程度耐えきている中、企業業績と経済の底堅さにより関心が向いている」という。

 注視すべきもう1つの要因は、トランプ政権とFRBとの対立。ハセット米国家経済会議(NEC)委員長はインタビューで「正当な理由があれば、トランプ大統領はパウエル議長を解任できる」と発言していた。

 また、トランプ政権は現在、ワシントンDCにあるFRB本部ビルの改修費用について調査を行っており、FRBは改修プロジェクトに対する一部の批判に反論している。パウエル議長はFRBの監察官に本部改修のコスト調査を要請したとの報道も流れていた。

 半導体設計ソフトウエアのシノプシス<SNPS>による350億ドル規模のアンシス<ANSS>買収計画を、中国当局が承認した。中国国家市場監督管理総局は声明で、この買収を一定の条件付きで認可したと発表した。

 アパレルのスタイリング・プラットフォームを手掛けるスティッチ・フィックス<SFIX>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。

 メーカー向けソフトウエア開発のオートデスク<ADSK>が上昇。同社は競合のPTC<PTC>の買収をもはや検討していないと伝わった。

 サイバーセキュリティのA10ネットワークス<ATEN>が下落。アナリストが投資判断を「中立」でカバレッジを開始。目標株価を20ドルに設定した。事業上の圧力や競争激化を理由に挙げている。

 歯科医師向けサービスを提供するヘンリー・シャイン<HSIC>が下落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価を従来の82ドルから72ドルに引き下げた。

シノプシス<SNPS> 552.79(-6.49 -1.16%)
アンシス<ANSS> 386.77(+12.25 +3.27%)
スティッチ・フィックス<SFIX> 4.20(+0.26 +6.47%)
オートデスク<ADSK> 295.78(+15.39 +5.49%)
PTC<PTC> 189.39(-4.12 -2.13%)
A10ネットワークス<ATEN> 17.49(-0.77 -4.22%)
ヘンリー・シャイン<HSIC> 70.41(-3.01 -4.10%)

アップル<AAPL> 208.98(-2.19 -1.03%)
マイクロソフト<MSFT> 502.77(-0.55 -0.11%)
アマゾン<AMZN> 225.59(+0.57 +0.25%)
アルファベットC<GOOG> 181.71(+0.40 +0.22%)
アルファベットA<GOOGL> 180.56(+0.37 +0.21%)
テスラ<TSLA> 314.58(+1.07 +0.34%)
エヌビディア<NVDA> 164.95(+0.03 +0.02%)
メタ<META> 723.26(+5.75 +0.80%)
AMD<AMD> 146.05(-0.37 -0.25%)
イーライリリー<LLY> 796.08(+3.07 +0.39%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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