シカゴ大豆市況=期近の主要限月は続落、貿易摩擦懸念や米産地の生育順調で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07    1,002.00    1,002.00     997.00      997.00      - 7.00
  2025/08    1,000.00    1,009.75     994.50    1,001.00      - 3.25
  2025/11    1,003.00    1,014.50     998.25    1,007.00      - 0.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       210,006         219,441         870,691  (+  4,171)

 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(7月10日までの週)
 大 豆:14万7045トン(前週改定値:39万9600トン)
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*米農務省発表の週間大豆作付け進度報告(7月13日までの週)
 大 豆:開 花:47%(前週32%、前年49%、平年47%)
     着サヤ:15%(前週 8%、前年17%、平年14%)
     「良」以上:70%(前週66%、 前年68%)
     「劣」以下: 5%(前週 7%、 前年 8%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(7月20日−7月24日)
 コーンベルト西部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 大豆は期近の主要限月は続落も期中以降は反発。終値の前日比は7.00セント安〜
1.50セント高。中心限月の11月限は前日比0.25セント安の1007セント。
 米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高が落ち込みを見せたうえ、トランプ米大
統領によるメキシコや欧州連合(EU)への関税率通知を受けて貿易摩擦の激化懸念が
強まり売り優勢となった。米産地で順調な生育が続いていることも重石となった。当限
7月限はこの日、納会を迎えた。

 11月限は1003セントで取引を開始した後に998.25セントの安値まで値を
落としたが、その後は浮上し欧州の時間帯終盤には1014.50セントの高値を付け
た。ただ、米産地の順調な生育や米関税政策を受けた貿易摩擦懸念から米国の時間帯に
値を落として反落に転じた。終盤に買い戻されてプラスサイドに浮上したものの、転売
が入りわずかながらマイナスサイドに再び転じて取引を終了。
 USDAによると、米国の7月10日時点の大豆週間輸出検証高は14万7045
トンで前週の39万9600トンを下回った。一方の累計は4641万1264トンで
前年同期の4202万3808トンを約10%上回っている。
 USDAによると7月13日時点の大豆開花率は47%で前年の49%をやや下回っ
たが、平年と同率、着サヤ率は15%で前年の17%は下回ったが、平年の14%を上
回った。
 一方の良以上の比率は前週の66%から70%に上昇、劣以下の比率は前週の7%か
ら5%に低下。

 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは五大湖周辺からオハイオバレーにかけて弱い寒冷前線が広がってい
る影響で降雨が発生。気温は30〜32℃前後でコーンと大豆の生育に適した環境が続
いている。

 米中部および東部では寒冷前線の影響で今後も広い範囲で降雨または雷雨となり、プ
レーンズ北部と中部、そして中西部の多くの地域ではまとまった雨量を伴う降雨が見込
まれる。7月19〜23日は多くの地域で気温及び雨量は平年並〜平年を上回るだろ
う。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 プレーンズではテキサス州で降雨が発生しサンサーバ河の一部で水位は1952年9
月以来の水準まで上昇。プレーンズ北部では降雨のないなか36℃まで気温が上昇。
 米国南部では、高温多湿と穀物の生育に適した天気が広がっているが、局地的に降雨
となっており洪水からの復旧作業の妨げとなっている。

 大豆製品は、大豆粕は大豆の期近安に追随する売りが見られて軟調となった。一方の
大豆油は、需給面が弱気な大豆粕との間で大豆油買いの大豆粕売りのストラドルに絡ん
だ売買が見られて堅調で終了。大豆粕と大豆油の当限7月限は共にこの日、納会を迎え
た。
 大豆粕12月限の終値は前日比1.9ドル安の281.70ドル。
今日の材料
・コーンベルトでは暖かななか湿度が高く、土壌水分は概ね適度から十分。
・中西部の気温は開花〜受粉の時期を迎えているコーン・大豆にとって適度となる
 26〜32℃。
・7月13日時点の大豆開花率は47%で前年の49%をやや下回ったが、平年と
 同率。
・7月13日時点の着サヤ率は15%で前年の17%は下回ったが、平年の14%を
 上回る。

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