貴金属は、総じて下落して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク安を受けて売り優 勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク安を受けて軟調と なろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は34.52ドル安 の3388.92ドル、銀が6セント安の3923セント、プラチナが27.32ドル 安の1422.40ドル、パラジウムは8.17ドル安の1271.76ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=146.38/40円で、前営業日の 大引け時点から0.53円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が1万6100円前後、銀は182.0円前後、プラチナ は6200円前後、パラジウムは6100円前後。 【NY金は利食い売りが圧迫】 金はきのうの海外市場は、日米の関税合意に加え、米国と欧州連合(EU)の合意の 可能性があることを受けて売り優勢となった。 金は米国の関税交渉の進展が圧迫要因になった。トランプ米大統領は日本との貿易交 渉で合意した。米国が自動車への関税を引き下げる一方、日本側は米国向けに5500 億ドル規模の投資や融資の枠組みを設けることなどが盛り込まれた。米国と欧州連合 (EU)の関税交渉では、15%に設定することで合意する可能性があるという。 6月の米中古住宅販売戸数は年率換算で前月比2.7%減の393万戸と、9カ月ぶ りの低水準となった。予想以上に減少し、住宅市場の低迷が深刻化している可能性を示 唆した。 銀はきのうの海外市場は、金軟調を受けて戻りを売られた。 【プラチナは金軟調につれ安】 プラチナはきのうの海外市場では、金軟調につれ安となった。 プラチナは金軟調が圧迫要因になった。日米の関税合意に加え、米国と欧州連合(E U)の合意の可能性があることが金の圧迫要因になった。ニューヨークの指定倉庫在庫 が増加し、実需筋の売りが出ていることも下げ要因である。ただ貿易に対する楽観的な 見方が出て株高に振れており、どの水準で押し目買いが入るかを確認したい。 <今日の予定> ・ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2025年7月速報(Markit) ・ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2025年7月速報(Markit) ・欧州中央銀行理事会結果公表(ECB) ・米新規失業保険申請件数(労働省) ・米新築住宅販売 2025年6月(商務省) MINKABU PRESS 東海林勇行
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