CFTC大口投機資金動向(7/22時点):金買いが拡大

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【概略】
 米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると、主要市場における7月
22日時点の大口投機家の売り越しは449万5830枚となり、前週の466万
5584枚から縮小した。取組高合計は4772万0296枚となり、前週から22万
3951枚(0.5%)増加した。
 項目別では証券市場(株式、債券、為替)の取組高は、株式合計が0.9%減、債券
合計が0.4%増、為替合計が2.1%増となった。商品市場の取組高は、穀物合計が
2.1%増、エネルギー合計は1.3%減、金属合計は4.9%増となった。
 項目ごとに大口投機家の動向を見ると、証券市場では、株式で手じまい売りが買い戻
しを上回って売り越しを拡大、債券で新規買い、買い戻しが入って売り越しを縮小し
た。為替は新規売りが新規買いを上回って買い越し(ドル売り)を縮小した。

【現在の市場テーマと大口投機家の動向】
 前週は、米政権の連邦準備理事会(FRB)に対する圧力が高まったが、日米の関税
合意などで貿易に対する楽観的な見方が出た。今週の米連邦公開市場委員会(FOM
C)では金利据え置きが見込まれている。
 シカゴ為替市場の大口投機家は日本円が10万6645枚買い越し(前週10万
3582枚買い越し)、ユーロは12万5515枚買い越し(同12万8221枚買い
越し)、英ポンドは570枚買い越し(同2万9191枚買い越し)となった。ユーロ
は新規売りが新規買いを上回って買い越しを縮小した。

 商品市場では、原油が米国のガソリン在庫の増加などが圧迫要因になったが、米国と
欧州連合(EU)の関税合意に対する期待感が下支えになった。金は貿易に対する楽観
的な見方が出たことを受けて戻りを売られた。
 今回報告で大口投機家の取組は、ニューヨーク原油が15万3331枚買い越し(前
週16万2427枚買い越し)に縮小した。新規売りが新規買いを上回った。ニューヨ
ーク金は25万3038枚買い越し(同21万3115枚買い越し)、ニューヨーク・
プラチナは2万0675枚買い越し(同1万9302枚買い越し)に拡大した。金は新
規買いが新規売りを上回り、プラチナは買い戻しが手じまい売りを上回った。

 穀物市場で大口投機家は今回、コーンが13万3883枚売り越し(前週12万
9457枚売り越し)、大豆は3万6033枚買い越し(同1万5294枚買い越し)
に拡大した。コーンは手じまい売り、新規売りが出て、大豆は買い戻しが手じまい売り
を上回った。前週のコーンは、米産地の順調な生育が圧迫要因になったが、週間輸出成
約高の増加が下支えになった。
MINKABU PRESS 東海林勇行

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