シカゴコーン市況=軒並み続落、米産地の順調な生育や米相互関税懸念で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2025/09    399.00      400.00      392.00      393.75      - 5.75
   2025/12    419.00      419.75      412.75      414.00      - 5.00
   2026/03    436.00      436.75      430.25      431.25      - 5.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       286,310         326,387        1,540,802 (+ 20,372)
注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(7月24日までの週)
 コーン:152万2174トン(前週改定値:98万4901トン)
 小 麦: 28万8793トン(前週改定値:73万2290トン)
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*米農務省発表の週間コーン作付け進度報告(7月27日までの週)
 コーン:シルキング:76%(前週56%、前年75%、平年77%)
     ド  ウ :26%(前週14%、前年28%、平年24%)
     「良」以上:73%(前週74%、 前年68%)
     「劣」以下: 7%(前週 6%、 前年 9%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(8月3日−8月7日)
 コーンベルト西部の気温は平年並。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年並。雨量は平年並〜平年を上回る。
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 コーンは軒並み続落。終値の前営業日比は5.75〜1.50セント安。中心限月の
12月限は5.00セント安の414.00セント。

 前週末に続いて仕向け地不明やメキシコ向けにデイリー報告の大口輸出成約が発表さ
れたものの、7月末を迎えるなかで米産地の順調かつ良好な生育による豊作観測が引き
続き重石になった。また、8月1日からの米相互関税発動を控え、関税引き上げが米経
済に与える影響に対する警戒感も重石となった。

 12月限は419セントで取引を開始した後は値位置を切り上げて欧州の時間帯には
418セント台に値を伸ばした。米国の時間帯にも好調な輸出が手掛かりとなって
419.75セントの高値まで値を伸ばす動きも見られたがすぐに軟化。412.75
セントの安値を付けた後の戻りも浅く、安値圏のまま取引を終了。
 USDAによると、米国の7月24日時点の週間輸出検証高は152万2174トン
で前週の98万4901トンを大幅に上回った。一方の累計は6034万0518トン
で前年同期の4668万4700トンを約29%上回っている。
 USDAによると7月27日時点のコーンのシルキング率は76%で前年の75%を
上回ったが平年の77%を下回った。またドウ率は26%で前年の28%は下回ったが
平年の24%を上回った。
 一方の作柄のうち良以上の比率は前週から1%低下した73%、劣以下の比率は前週
より1%増の7%。
 USDAは25/26年度積みでメキシコ向け22万5000トン、仕向け地不明で
24/25年度積みで3万5000トン、25/26年度積みで19万4000トン、
計22万9000トンのコーンの大口成約を発表した。

 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは高温多湿となり、早いペースでコーンと大豆の作付が進行。南部お
よび西部コーンベルトでは高温が見られるが概ね生育に適した気温となっている。

 今後数日は中西部の気温は概ね最高気温が27℃前後となり、雨にも恵まれるもよ
う。8月2〜6日にかけての気温は全国的に平年以下〜平年並、雨量は北東部では平年
以下が見込まれる。なお、プレーンズ中部および南部、中西部北部は平年を上回るだろ
う。
 シカゴ小麦は小確り。米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高は前週を大幅に下
回ったが、米産地で高温が見込まれていることで春穀物の生育懸念が強まり買い優勢と
なった。
 12月限は前営業日比0.25セント高の558.75セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 プレーンズではサウスダコタ以南では熱波が広がり最高気温は一部で36℃に到達。
冬小麦の収穫に適した天気ながら夏穀物にはストレスとなっている。
 米国南部では、高温多湿のなか農作業および生育は順調に進行。
今日の材料
・コーンベルトでは五大湖周辺地域では穀物の生育に理想的な天気が広がる。
・今後数日はプレーンズ中部および南部では広い範囲で高温に。
・中西部およびプレーンズでは今後5日間は散発的な降雨が発生する見込み。
・7月27日時点のコーンのシルキング率は76%で前年の75%を上回ったが
 平年の77%を下回る。
・ドウ率は26%で前年の28%は下回ったが平年の24%を上回る。
・作柄のうち良以上の比率は前週から低下しているが70%台は維持。
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