NY株式30日(NY時間16:22)(日本時間05:22) ダウ平均 44461.28(-171.71 -0.38%) S&P500 6362.90(-7.96 -0.12%) ナスダック 21129.68(+31.39 +0.15%) CME日経平均先物 40760(大証終比:+100 +0.25%) きょうのNY株式市場、ダウ平均は3日続落。FOMC後のパウエル議長の会見を受けて売りが強まった。ダウ平均は一時371ドル安まで下落。議長の会見を受けて早期利下げ期待がさらに後退している。 議長は「現在見られているのは、関税によるインフレの非常に初期の段階。経済は当面、緩やかな金融引き締めを必要としている」などと述べ、追加利下げに慎重な姿勢を滲ませていた。 トランプ大統領は「FRBは9月に利下げすると聞いている」とFOMC直前に述べていたが、議長は「次回会合までにデータが明確になるかどうかは非常に難しい」と9月利下げに消極的な見解を暗示していた。 短期金融市場では年内2回の利下げを織り込めず、9月利下げは半分以下の確率、10月利下げも完全には織り込めない状況となっている。利下げに慎重姿勢を示して来るとは見られていたものの、想定以上にタカ派だったとの印象のようだ。 なお、朝方に米GDPやADP雇用統計が発表になっていたが、予想を上回った。特に米GDPは3.0%のプラス成長となった。ただ、個人消費の伸びが予想を若干下回ったほか、輸入の大幅な減少で純輸出の伸びが大きく寄与した点を除けば緩やかな成長に留まっているとの指摘もエコノミストからは出ている。だが、利下げに慎重なFRBの姿勢は正当化される内容と受け止められていたようだ。 医療保険やメディカルケアなどヘルスケア大手のヒューマナ<HUM>が決算を受け上昇。1株利益が予想を上回ったほか、保険料収入も予想を上回った。通期ガイダンスも公表し、1株利益、経常収益とも見通しを上方修正している。同業他社が相次いで下方修正する中、逆行する動きとなった。 スナック菓子・飲料のモンデリーズ<MDLZ>が決算を受け下落。北米の既存事業売上高が予想以上の減収となったことが嫌気されている。 医療機器のアトリキュア<ATRC>が決算を受け大幅高。同社は声明で「通期では僅かだが、フリーキャッシュフロー(FCF)の黒字を見込んでいる」と述べた。 カジュアルレストランのザ・チーズケーキ・ファクトリー<CAKE>が決算を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回った。 バンズやノースフェイスなどのブランドを所有するVF<VFC>が決算を受け上昇。売上高が予想を上回ったほか、1株損益の赤字も予想ほど膨らまなかった。今回の決算は同社の再建努力が成果を見せ始めている兆しと受け止められている。 半導体ソリューションを手掛けるマーベル・テクノロジー<MRVL>が6日続伸。マイクロソフト<MSFT>がAIチップにおいて、独自開発ではなく同社への依存を強める見通しだとアナリストが指摘したことが背景。 産銅のフリーポート・マクモラン<FCX>が下落。銅先物の急落が圧迫。トランプ大統領が署名した銅輸入に関する布告で、精錬銅が関税の対象から除外されたことに反応した模様。予想外の措置。 ヒューマナ<HUM> 261.47(+28.85 +12.40%) モンデリーズ<MDLZ> 65.10(-4.61 -6.61%) アトリキュア<ATRC> 35.13(+3.40 +10.72%) チーズケーキ<CAKE> 66.47(+3.29 +5.21%) VF<VFC> 12.72(+0.32 +2.58%) マーベル<MRVL> 81.74(+5.40 +7.07%) フリーポート<FCX> 39.14(-4.09 -9.46%) アップル<AAPL> 209.05(-2.22 -1.05%) マイクロソフト<MSFT> 513.24(+0.67 +0.13%) アマゾン<AMZN> 230.19(-0.82 -0.35%) アルファベットC<GOOG> 197.44(+1.01 +0.51%) アルファベットA<GOOGL> 196.53(+0.78 +0.40%) テスラ<TSLA> 319.04(-2.16 -0.67%) エヌビディア<NVDA> 179.27(+3.76 +2.14%) メタ<META> 695.21(-4.79 -0.68%) AMD<AMD> 179.51(+2.07 +1.17%) イーライリリー<LLY> 760.08(-2.87 -0.38%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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