シカゴコーン市況=大幅下落、予想を大幅に上回る米国産コーン生産見通しで

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/09    384.50      384.75      368.75      371.50      -13.50
  2025/12    407.75      407.75      392.00      394.50      -13.25
  2026/03    425.00      425.00      410.00      412.25      -13.00

   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       817,831      436,936       1,551,016 (- 37,049)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
=======================================
    米国産コーン(8月12日発表)     単位:百万Bu
    ───────────────────────────────
                                2025/26年度             2024/25年度
        発表日                8/12      7/11         8/12      7/11
    ───────────────────────────────
    作付面積            97.3      95.2         90.6      90.6
    収穫面積            88.7      86.8         82.9      82.9
    単  収           188.8     181.0        179.3     179.3
    期初在庫           1,305     1,340        1,763     1,763
    生  産          16,742    15,705       14,867    14,867
    輸  入              25        25           25        25
    供給合計          18,072    17,070       16,655    16,655
    飼料用            6,100     5,850        5,675     5,675
    食品・種・工業用       6,980     6,885        6,855     6,890
    内エタノール         5,600     5,500        5,470     5,500
    国内消費計         13,080    12,735       12,530    12,565
    輸  出           2,875     2,675        2,820     2,750
    需要合計          15,955    15,410       15,350    15,315
    期末在庫           2,117     1,660        1,305     1,340
    農家平均価格           390       420          430       430
    在庫/消費率          13.3      10.8          8.5       8.7
    ───────────────────────────────

 注)作付面積=百万エーカー、収穫面積=百万エーカー、単収=Bu/エーカー、
   農家平均価格=セント、在庫/消費率は%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
*米気象庁発表の6−10日予報(8月18日−8月22日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年並。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 コーンは揃って反落。終値の前営業日比は13.50〜3.75セント安。中心限月
の12月限は13.25セント安の394.50セント。期近の主要限月の6本が一代
安値を更新。
 米農務省(USDA)発表の月例需給報告で25/26年度のコーン生産量予測が事
前予想、および前月を大幅に上回ったことが重石となり、売り優勢で運ばれた。12月
限は一代の安値を更新。更新後に買い戻されたものの2ケタの下げ幅を記録する大幅軟
調となった。

 12月限は407.75セントで取引を開始したが、これがこの日の高値となった。
その後は緩やかに値を落としながらもUSDA月例需給報告待ちのなか403セントを
下値支持線とするもちあいが続いたが、USDA月例需給報告で25/26年度の米穀
産コーンの生産量の大幅な引き上げを受けて一気に395セント台まで軟化。その後、
買い戻されたものの戻り待ちの売りに崩されて392セントを受けて一代の安値を更
新。売り警戒感から再び買い戻されたものの395セントが上値抵抗線となり安値圏を
脱することなく引けた。
 USDAは米国の24/25年度期末在庫量を前月の13億4000万Buから13
億0500万Buに下方修正した。一方の25/26年度見通しは生産量予測が前月の
157億0500万Buから167億4200万Buへの大幅上方修正。需要面では飼
料用需要が2億5000万Bu、輸出用需要が2億Bu引き上げられたが、生産量の大
幅引き上げが影響し期末在庫量予測は前月の16億6000万Buから21億1700
万Buに、期末在庫率予測は前月の10.8%から13.3%へ引き上げられた。

 25/26年度のブラジル及びアルゼンチンのコーン生産量予測は、共に前月と据え
置きとなり、ブラジルが前年の1億3100万トン、アルゼンチンが5300万トンと
された。
*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは五大湖周辺地域では寒冷前線の影響で降雨が発生。降雨は短期なが
ら乾燥した天気が続いている中西部の一部地域に接近中。ウィスコンシン州南東部では
前週末の降雨の影響で冠水が発生。
 今後5日間、米中部では気温が上昇。一方中西部では降雨が発生するほか、週後半は
中西部北部は雨がちな天気になるだろう。8月17〜21日間は全国的に気温、雨量共
に平年並〜平年を上回る見込み。

 シカゴ小麦は大幅安。米農務省(USDA)発表の月例需給報告で25/26年度の
米国産小麦の生産量予測が前月の19億2900万Buから19億2700万Buへと
200万Bu引き下げられたうえ、輸出見通しが2500万Bu引き上げられたため期
末在庫量は前月から2100万Bu引き下げられた。しかし、大幅安となったコーンに
追随する売りが見られ軟調となった。期中の一部限月を除く、全限月が一代安値を更
新。
 期近の主要限月12月限は前日比9.50セント安の526セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、ハイプレーンズ北部の気温は平年を大幅に上回っているが、その他
の地域の気温は平年を下回っている。モンタナ州では気温の上昇が穀物の成熟や収穫を
促している。

  米国南部では、メキシコ湾岸中部では勢力の強い低気圧が広がっており、局地的に
豪雨になる可能性が高まっている。西部では高温多湿のなか夏穀物の成熟と農作業が進
行。
今日の材料
・コーンベルトでは五大湖周辺地域では寒冷前線の影響で降雨が発生。
・乾燥した天気が続いている中西部の一部地域に降雨が接近中。
・今週、中西部では降雨が発生するほか、週後半は中西部北部は雨がちな天気に。
・25/26年度米コーン生産見通しは前月の157億0500万Buから167億
 4200万Buへの大幅上方修正。
・25/26年度米期末在庫率予測は前月の10.8%から13.3%へ。
MINKABU PRESS

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。