【これからの見通し】市場は9月の米利下げを織り込む、株式市場に追い風吹き、為替は円安圧力うける 昨日の米CPI発表を通過して、市場では9月の米FRBの25bp利下げをほぼ織り込んでいる。株式市場にとっては米利下げ観測が追い風となっており、昨日の米株式市場は堅調な動きをみせた。今日の東京市場では日経平均は連日の史上最高値更新となっている。米利下げ観測に加えて、日米貿易合意についても日本側が米政府に修正を求めたことなどが好感されている。 リスク動向の改善が為替市場での円安圧力となっている状況だ。ただ、株式市場ほどの派手さはなく、じりじりと円安が進行する動きになっている。ドル円は150円台に一気に乗せるほどの勢いはみられていない。ポンド円は雇用市場の底入れ期待が後押しされる面もあり、200円の節目水準を試しているが、こちらも一気には上抜けしていない。 そのような状況下で、このあとの海外市場でもリスク選好的な続くのかどうかがポイントとなりそうだ。足元では米株先物・時間外取引が小安く推移しており、調整含みの面もある。調整の深さを見極める必要があろう。 海外市場で発表される経済指標は、米MBA住宅ローン申請指数(08/02 - 08/08)、南アSACCI景況感指数(7月、南ア小売売上高(6月、ブラジル小売売上高(6月)など。昨日の米消費者物価指数発表とあすの米生産者物価指数および新規失業保険申請件数、金曜日の米小売売上高などの注目指標群に挟まれて、きょうは真空地帯の様相を呈しているようだ。 発言イベント関連では、バーキン・リッチモンド連銀総裁、グールズビー・シカゴ連銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁などの金融政策や経済見通しに関する講演が相次ぐ。ベッセント米財務長官が9月は50bp利下げをすべきとのメッセージを市場に発するなかで、9月利下げムードが一段と醸成されるのかが注目される。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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