貴金属は、総じて下落して寄り付く見通し。金は円高を受けて売り優勢となろう。銀 はまちまちの値動きとなろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク 安と円高を受けて軟調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は2.22ドル高の 3356.93ドル、銀が14セント高の3851セント、プラチナが8.80ドル安 の1340.01ドル、パラジウムは5.17ドル安の1134.78ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.23/25円で、前営業日の 大引け時点から0.53円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が1万6055円前後、銀は179.8円前後、プラチナ は5880円前後、パラジウムは5500円前後。 【NY金はドル安や米国債の利回り低下が支援】 金はきのうの海外市場は、ドル安や米国債の利回り低下を受けて買い優勢となった。 金はドル安や米国債の利回り低下が支援要因になった。ベセント財務長官は、米雇用 統計で5、6月分の雇用者数が大幅に下方修正され、7月の雇用者数の伸びが鈍化した ことを受け、9月に50ベーシスポイント(bp)利下げが行われる可能性が非常に高 いと述べた。一方、米エネルギー省は、電気自動車(EV)のバッテリーや半導体など 広範に使用される米国の重要な鉱物や素材の開発加速に向け、トランプ政権が約10億 ドルの資金提供を提案していると明らかにした。 トランプ米大統領は、ロシアがウクライナにおける戦争をやめなければ、重大な結果 に直面するだろうとし、厳しい経済制裁を科すことになると警告した。欧州首脳とゼレ ンスキー大統領を交えたオンライン会合については「非常に良い会談で、とても友好的 だった」と高く評価した。 銀はきのうの海外市場は、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。 【プラチナは戻りを売られる】 プラチナはきのうの海外市場では、欧州時間に買い戻されたが、戻りを売られた。 プラチナは戻りを売られた。米連邦準備理事会(FRB)の9月利下げ観測が強い が、米国の相互関税発動でサプライチェーン(供給網)やインフレへの影響が懸念され ている。また15日の米ロ首脳会談でウクライナ停戦が実現するかどうかも焦点であ る。12日のニューヨークの指定倉庫在庫が増加し、実需筋の売りが出た。 中国不動産開発大手・中国恒大の株式は約19か月にわたる取引停止を経て、香港証 券取引所で25日に上場廃止となる。包括的な解決策が見えないまま、長く混沌とした 低迷が続くことを浮き彫りにした。 <今日の予定> ・英国内総生産速報値 2025年4-6月期(国立統計局) ・英貿易収支 2025年6月(国立統計局) ・英鉱工業生産指数 2025年6月(国立統計局) ・ユーロ圏域内総生産 2025年4-6月期改定(EUROSTAT) ・ユーロ圏鉱工業生産 2025年6月(EUROSTAT) ・米新規失業保険申請件数(労働省) ・米生産者物価指数 2025年7月(労働省) MINKABU PRESS 東海林勇行
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