[今日の視点]貴金属=金が続伸、NY高を引き継ぐ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金が続伸して寄り付く見通し。金はニューヨーク高を受けて買い優勢とな
ろう。銀は夜間取引で6月限が小幅安となった。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチ
ナがニューヨーク安と円高を受けて軟調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は17.03ドル高
の3396.17ドル、銀が14セント高の3860セント、プラチナが5.00ドル
安の1342.70ドル、パラジウムは8.66ドル安の1088.98ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.29/31円で、前営業日の
大引け時点から0.39円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万6270円前後、銀は182.0円前後、プラチナ
は5900円前後、パラジウムは5300円前後。
【NY金はドル安再開が支援】
 金はきのうの海外市場は、ドル安再開を受けて押し目を買われた。
 金はドル安再開が支援要因になった。トランプ米大統領は、住宅ローン契約を巡る不
正疑惑を理由に、クック米連王準備理事会(FRB)理事を解任すると発表した。これ
を受け、クック理事の弁護士は、提訴する方針を明らかにした。市場では、米大統領が
利下げを望んでいることが懸念されている。一方、ベセント財務長官は、クック理事が
住宅ローン申請で不正を働いたとの疑惑を、調査すべき事例として挙げ、パウエル米F
RB議長に対し、内部調査の実施を改めて求めた。
 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、金利はある時点で下がる可能性があるも
のの、政策当局者は9月16〜17日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)で利
下げに動くのが適切かどうかを判断する上で、今後の経済指標の内容を見極める必要が
あるとの見解を示した。
 銀はきのうの海外市場は、ドル安再開や金堅調を受けて押し目を買われた。
【プラチナはドル安再開が下支えも株安が圧迫】
 プラチナはきのうの海外市場では、手じまい売りが出たが、ドル安再開を受けて下げ
一服となった。
 プラチナはドル安再開が下支えになった。トランプ米大統領がクック米連王準備理事
会(FRB)理事を解任すると発表したに対し、同理事は提訴する方針を示した。一
方、半導体大手エヌビディアが引け後に発表した決算を受けて下落し、時間外取引で米
株価指数先物が軟調となった。株安が続くと、プラチナの圧迫要因になりそうだ。
 欧州の自動車メーカー・自動車部品業界の幹部は、乗用車の二酸化炭素(CO2)排
出を2035年までに100%削減するなど、車両からのCO2排出削減に関する欧州
連合(EU)の目標は、もはや実現可能ではないとの見解を示した。
<今日の予定>
・米国内総生産 2025年4-6月期改定値(商務省)
・米新規失業保険申請件数(労働省)
・米中古住宅販売仮契約指数 2025年7月(全米不動産協会)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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