株価指数先物 【週間展望】―スキャルピング中心で米経済指標を日々消化していく

配信元:株探
著者:Kabutan
 今週の日経225先物は米経済指標をにらんでの相場展開になりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はジャクソンホール会議の講演で9月利下げの可能性を示唆したが、データ次第との姿勢は維持している。今週は9月2日にISM製造業景気指数、3日に地区連銀経済報告(ベージュブック)、4日にADP雇用統計、貿易収支、ISM非製造業景気指数、5日に雇用統計と重要統計の発表が予定されている。これらを消化しつつ、米国の利下げ観測に変化が起きるかを見極めることになろう。

 また、国内では自民党が2日に参院選の敗北を受けた参院選総括を再協議する。石破茂首相の責任にどの程度触れるかも注目され、総裁選前倒しの機運が高まるようだと、政局不安が短期的にショートを誘う可能性がある。

 29日の米国市場では主要な株価指数が下落した。エヌビディアの大口顧客でもある中国のアリババが中国政府の後押しを受け、従来より汎用性の高い新型のAI(人工知能)向け半導体を開発したと報じられた。この報道をきっかけにエヌビディアが3%を超す下落となったほか、アドバンスト・マイクロ・デバイセズやマイクロン・テクノロジーなど半導体株が軒並み売られた。

 月末に伴う調整売りに加えて、9月1日がレイバーデーの祝日となるため、3連休を前にした持ち高調整の動きもあったとみられるが、米国市場での半導体株下落は週明けの東京市場へも影響を与えることになろう。

 日経225先物は29日取引終了後のナイトセッションで売られ、一時4万2030円まで下げ幅を広げる場面もみられた。先週はエヌビディアの決算を無難に通過。また、ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイの保有株比率が議決権ベースで10%を超えたと発表した三菱商事<8058>[東証P]が買われ、日本株に対する海外投資家の関心の高まりが意識されて押し目買いへと向かわせていた。

 日経225先物は8月21日にボリンジャーバンドの+1σを割り込んだ後は中心値となる25日移動平均線と同バンドによるレンジを継続し、29日には4万3040円まで買われる場面もみられるなど、+1σ水準を捉える動きをみせていた。+1σ突破からリバウンド基調が一段と強まる展開が期待されたが、ナイトセッションの下げで中心値を捉えている。なお、ナイトセッションで+1σは4万3110円、中心値は4万2070円処で推移。

 25日線を瞬間的に割り込む場面もあったが、4月下旬以降は同線が支持線として機能していたこともあり、リバウンド狙いのタイミングとなる可能性はあるだろう。週初は米国が休場のため、海外勢のフロー減少の影響を受けて、ショートを仕掛けてくる動きが入りやすいとみられる。そのため、まずは売り一巡後のカバー狙いのスタンスとなりそうだ。

 一方で25日線を明確に割り込んでくるようだと、-1σ(4万1020円)が射程に入ってくる可能性がある。そのため、オプション権利行使価格の4万2000円を中心とした上下の権利行使価格となる、4万1000円から4万3000円のレンジを想定する。

 また、米国では連日で経済指標の発表が予定されていることもあり、週を通じて商いが細る可能性もあるため、スキャルピング中心のトレードを余儀なくされる展開も意識しておきたい。

 29日の米VIX指数は15.36(28日は14.43)に上昇した。週間(22日は14.22)でも上昇となった。エヌビディアは四半期決算を受けて小幅安となったが、AI向け半導体需要の強さを意識した買いが他のハイテク株に入るなか、28日には14.12と昨年12月以来の水準まで下げる場面もみられた。依然としてボトム圏での推移ではあるが、25日線が位置する15.75辺りを明確に上回ってくると、75日線(17.20)辺りまでのリバウンドを意識しておきたいところであり、やや市場心理を神経質にさせそうだ。

 先週のNT倍率は先物中心限月で13.89倍(28日は13.85倍)に上昇した。週間(22日は13.73倍)でも上昇した。一時13.91をつける場面もみられており、75日線(13.85倍)、25日線(13.87倍)を上回ってきた。両線が支持線として意識されてくると、NTショートの巻き戻しに向かわせそうであり、200日線(13.95倍)辺りを試してくる可能性がある。ただし、米ハイテク株が下落した影響で指数インパクトの大きい値がさハイテク株の下げが目立つようだと、TOPIX型優位の展開も意識されそうである。再び、25日、75日線を割り込んでくると、NTショートに振れやすくなりそうだ。

 8月第3週(8月18日-22日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週連続の買い越しであり、買い越し額は330億円(8月第2週は1兆7582億円の買い越し)だった。なお、現物は1988億円の売り越し(同5737億円の買い越し)と2週ぶりの売り越し。先物は2319億円の買い越し(同1兆1844億円の買い越し)と3週連続の買い越しだった。個人は現物と先物の合算で2061億円の買い越しと3週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で221億円の売り越しとなり、8週連続の売り越しだった。

 主要スケジュールでは、9月1日に4-6月期法人企業統計調査、中国8月財新製造業PMI、2日に自民党両院議員総会(参院選総括を報告)、米国8月ISM製造業景気指数、3日に中国8月財新サービス業PMI、米国7月製造業新規受注、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、4日に米国8月ADP雇用統計、米国7月貿易収支、米国8月ISM非製造業景気指数、5日に7月全世帯家計調査、7月景気動向指数、米国8月雇用統計などが予定されている。

――プレイバック・マーケット――

●SQ値
09月限 日経225 36906.92  TOPIX  2585.41
10月限 日経225 39701.93  TOPIX  2721.72
11月限 日経225 39901.35  TOPIX  2765.26
12月限 日経225 39434.85  TOPIX  2738.68
01月限 日経225 39343.19  TOPIX  2726.70
02月限 日経225 39432.64  TOPIX  2775.06
02月限 日経225 39432.64  TOPIX  2775.06
03月限 日経225 36483.79  TOPIX  2684.98
04月限 日経225 32737.29  TOPIX  2418.70
05月限 日経225 37572.13  TOPIX  2733.00
06月限 日経225 38172.67  TOPIX  2776.06
07月限 日経225 40004.61  TOPIX  2830.46
08月限 日経225 41368.58  TOPIX  3004.82

◆日経225先物(日足)
         始値   高値   安値   清算値  前日比
25/09 08月29日  42990  43040  42620  42690  -240
25/09 08月28日  42470  42930  42280  42930  +430
25/09 08月27日  42240  42610  42170  42500  +200
25/09 08月26日  42730  42750  42110  42300  -470
25/09 08月25日  42670  43200  42660  42770  +200

◇TOPIX先物(日足)
         始値   高値   安値   清算値  前日比
25/09 08月29日  3101.5  3101.5  3069.0  3072.5  -25.5
25/09 08月28日  3065.5  3098.0  3056.0  3098.0  +30.0
25/09 08月27日  3064.0  3080.5  3056.0  3068.0  ±0.0
25/09 08月26日  3104.5  3104.5  3063.5  3068.0  -35.0
25/09 08月25日  3104.0  3128.5  3099.0  3103.0  +3.5

●シカゴ日経平均 円建て
          清算値  前日大阪比
08月29日(09月限) 42080 -610
08月28日(09月限) 42920 -10
08月27日(09月限) 42565 +65
08月26日(09月限) 42505 +205
08月25日(09月限) 42540 -230
 ※前日比は大阪取引所終値比

□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
        売り   前週末比   買い      前週末比
08月22日    294億円  -596億円  2兆1275億円  -2億円
08月15日    891億円  -293億円  2兆1277億円  +3618億円
08月08日    1185億円  +370億円  1兆7658億円  +3508億円
08月01日    814億円  -103億円  1兆4149億円  -1366億円
07月25日    918億円  -423億円  1兆5515億円  +3049億円
07月18日    1342億円  +774億円  1兆2466億円  -27億円
07月11日    568億円  -633億円  1兆2493億円  -1410億円

□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
        売り      前日比  買い       前日比
08月27日    1505万株    -17万株  9億0089万株   +994万株
08月26日    1522万株   +509万株  8億9094万株   +149万株
08月25日    1013万株   -0.8万株  8億8945万株   -2241万株
08月22日    1014万株    -35万株  9億1187万株   +2506万株
08月21日    1050万株   -2501万株  8億8680万株   -535万株
08月20日    3551万株    +53万株  8億9216万株   +1444万株
08月19日    3498万株   +923万株  8億7771万株   -2120万株
08月18日    2575万株    +6万株  8億9891万株   -1249万株
08月15日    2569万株   -222万株  9億1140万株   +3290万株
08月14日    2791万株   +511万株  8億7850万株   +2559万株
08月13日    2279万株   -686万株  8億5290万株   +3399万株
08月12日    2965万株   -594万株  8億1891万株   +4296万株
08月08日    3560万株   -1731万株  7億7595万株   +8134万株
08月07日    5292万株   +296万株  6億9460万株   +2550万株
08月06日    4995万株   +146万株  6億6910万株   +4055万株
08月05日    4848万株   +1787万株  6億2855万株   +1286万株
08月04日    3061万株   +410万株  6億1568万株   -1341万株

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