貴金属は、金が反落して寄り付く見通し。金はドル建て現物相場の下落を受けて売り 優勢となろう。銀は円安を受けて小幅高となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラ チナがドル建て現物相場の上昇と円安を受けて堅調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は10.07ドル安 の3478.34ドル、銀が2セント安の4056セント、プラチナが25.70ドル 高の1410.50ドル、パラジウムは15.00ドル高の1135.50ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.16/18円で、前営業日の 大引け時点から0.34円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が1万6405円前後、銀は190.5円前後、プラチナ は6110円前後、パラジウムは5300円前後。 【金はアジア市場で急伸もドル高で上げ一服】 金はきのうの海外市場は、ドル高を受けて上げ一服となった。 金はアジア市場で急伸したが、欧州時間のドル高を受けて上げ一服となった。米連邦 準備理事会(FRB)の利下げ見通しが支援要因になった。また上海協力機構(SC O)首脳会議では、中国が主導する形で米国主導の世界秩序に代わる新たな枠組みの将 来像を描くことを目指した。中国の習近平国家主席は、SCOの全ての当事者に対し、 その「巨大な市場」を活用するよう促すとともに、米国に対抗する新たな世界安全保 障・経済秩序構築への野心を示した。 ロシアのプーチン大統領は、中国の習近平国家主席、インドのモディ首相と会話した 後、ウクライナの持続可能な平和のためには北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大 問題に取り組む必要があると述べた。フランス大統領府は、ウクライナに安全保障上の 支援提供を表明している約30カ国の首脳による会合を、4日に開催すると発表した。 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、トランプ米大統領がパウエル米連邦準備 理事会(FRB)議長やクック理事を解任すれば、「米国と世界経済にとって非常に危 険」との見解を示した。 銀はきのうの海外市場は、アジア市場での買いが一巡し、上げ一服となった。 【プラチナは買い戻し主導で上昇】 プラチナはきのうの海外市場では、買い戻し主導で上昇した。 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しなどを受けて買い優勢となっ た。またレーティングドッグ/S&Pグローバルが発表した8月の中国の製造業購買担 当者景気指数(PMI)は50.5と7月の49.5から上昇し、5カ月ぶりの高水準 となった。市場予想の49.7も上回った。内需の弱さや利益回復の鈍さなどが指摘さ れたが、製造業の強さが示されたことで買い戻された。 <今日の予定> ・ユーロ圏消費者物価指数 2025年8月速報(EUROSTAT) ・米建設支出 2025年7月(商務省) ・米製造業景況指数 2025年8月(ISM) MINKABU PRESS 東海林勇行
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