【本日の見通し】今日、明日の米物価統計を警戒 ドル円はロンドン市場で日銀の利上げ観測などをきっかけに下げ、146円31銭を付けたが、その後下げ分を解消する展開となった。注目された米雇用統計の年次改定暫定値は、史上最大の下方修正となる91.1万人の下方修正となったが、瞬間売りが出る場面も反応は限定的となったことで、その後の買いにつながった。 地合いの強さを印象付けた形となっており、ドル円はしっかりの展開が見込まれる。ただ、今日、明日の米物価統計次第では流れが変わる可能性がある。今日は米生産者物価指数(PPI) 、明日は米消費者物価指数(CPI)の発表が予定されている。前回はCPIの発表がPPIより早く、全体はやや強めも、関税の影響を受けるコア財の伸びが見られなかったことで、利下げ期待につながったが、その後のPPIが予想を大きく上回る伸びとなり、期待が後退するという展開が見られた。今日のPPIは前回の反動もあって、前月比やコア前年比の伸び鈍化が見込まれている。 予想以上に鈍化を見せると、先週末の雇用統計の弱さもあって、大幅利下げの期待や、年内3回利下げの織り込みなどが進み、ドル売りが強まる可能性がある。ただ予想程度であれば明日の米CPIを確認したいとの思惑が広がる可能性。 ドル円はPPIまで147円台を中心とした推移か。リスクはやや上方向。昨日いったん下をトライした分、買いが入りやすい可能性。 ユーロ円は172円台を中心とした推移か。昨日の円高局面でも172円台を維持しており、下がると買いが出る可能性が高い。 ユーロドルは明日のECB理事会を前に落ち着いた動きか。やや上値が重いが、1.1700を挟んでの推移が見込まれる。 ポンド円は199円台を中心とした推移。200円を超えると売りが出る流れ。200円台に乗せるところまでは買いが出るものの、そこからの上値トライには慎重。 ポンドドルは1.3600手前の重さから少し売りが出ている。この後は1.35台後半が重くなる可能性。 MINKABUPRESS 山岡
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