【これからの見通し】ドルが買い戻される中で、きょうは米生産者物価指数の発表

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】ドルが買い戻される中で、きょうは米生産者物価指数の発表

 昨日NY市場では、ドルが買い戻された。注目された米雇用者数の年次改定は91万人の下方改定となり、昨年以上の減少となった。しかし、市場の織り込みが進んでいたことから、初動のドル売りは一時的にとどまり、その後はドルが反発した。ドル円は146円台前半から147円台前半へと反発。ユーロドルは1.17台後半から1.17付近へと反落した。本日もその流れを受けて、ドル円は147.57レベルまで上昇、ユーロドルは1.1690レベルまで下落した。ただ、足元ではドル買いの動きは一服してきている。

 米労働市場の弱体化が米FRBの利下げ観測を高めるとのシナリオは健在だが、市場の織り込み度も高く、実際の為替相場動向はかなり読みにくいことを思い知らされた格好だ。

 この後の海外市場では8月米生産者物価指数(PPI)が発表される。市場予想は前年比+3.3%と前回と同水準、コア前年比は+3.5%と前回の+3.7%からの伸び鈍化が見込まれている。前月比は+0.3%と前回の+0.9%から伸び鈍化、コア前月比も+0.3%と前回の+0.9%からの伸び鈍化が見込まれている。水準は高いものの、全般的に伸びは鈍化することが想定されている。

 今回は、明日の米消費者物価指数(CPI)よりも前に発表されるタイミングになっている。市場の主眼はCPIであることから、予想からの大幅な乖離がなければ初動反応は一時的にとどまりそうだ。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、上記米PPIのほかに米MBA住宅ローン申請指数(08/30 - 09/05)、米卸売在庫(確報値)(7月)なども予定されている。

 発言イベント関連では、シュレーゲル・スイス中銀総裁の講演、米週間石油在庫統計発表、米10年債入札(390億ドル)実施などが予定されている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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