[9月15日からの1週間の展望] −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 週間高低(カッコ内は日) 2026 年 8 月限 9 月 8 日〜 9 月 12 日 始 値 高 値 安 値 帳入値 前週末比 金 17,072 17,507 (12) 17,045 ( 8) 17,471 +383 銀 194.3 196.0 (12) 192.0 (10) 196.0 +5.6 プラチナ 6,129 6,245 (12) 6,056 (10) 6,221 +81 パラジウム 5,400 5,500 (12) 5,400 ( 8) 5,500 +100 ====================================== NY貴金属(カッコ内は限月) | 東京外為・株式/NY原油 11 日終値 前週末比 | 終 値 前週末比 金 (12) 3,673.6 +20.3 | ドル・円 147.46 0.76 円高 銀 (12) 4,214.9 +59.7 | 日経平均 44,768.12 +1749.37 プラチナ (10) 1,399.8 +13.1 | NY原油 (10) 62.37 +0.50 パラジウム (12) 1,237.90 +109.00 |* ドル・円は15時45分現在、原油は 11日 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【前週のレビュー】 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利下げをほぼ織り込んでおり、調整局面を 警戒、とした。 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しが支援要因になったが、利食 い売りに上値を抑えられた。現物相場は1359.58〜1404.90ドルで推移し た。プラチナ先限は2日以来の安値6056円を付けたのち、下げ一服となった。一 方、パラジウムの現物相場は8月5日以来の高値1204.50ドルを付けた。 8月の米雇用統計によると、非農業部門雇用者数は2万2000人増と事前予想の7 万5000人増を大幅に下回った。失業率は4.3%と前月の4.2%から上昇し、約 4年ぶりの高水準となった。米連邦準備理事会(FRB)の25ベーシスポイント(b p)利下げを織り込み、50bp利下げの見方も出た。また米労働省労働統計局(BL S)が発表した統計で、今年3月までの1年間の米国の雇用創出が従来の推計より91 万1000人下方修正された。下方修正幅は同統計史上で過去最大。1カ月当たりでは 7万6000人近い下方修正となる。確報値の発表は来年2月。年次改定の発表前の段 階では、雇用者数は3月までの1年間に約180万人増だった。一方、8月の米生産者 物価指数(PPI)は前月比0.1%下落し、予想外のマイナスとなった。前年比では 2.6%上昇と伸びは前月の3.1%から鈍化し、事前予想の3.3%上昇を下回っ た。米消費者物価指数(CPI)は前年比2.9%上昇と前月の2.7%から伸びが加 速し、1月以来の大幅な伸びとなった。CMEのフェドウォッチで17日の米連邦公開 市場委員会(FOMC)で利下げ確率は25bpが93.9%(前週96.4%)、 50bpが6.1%(同0%)となった。 トランプ米大統領は、インドとの間で貿易障壁に対処するため交渉を継続していると 明らかにし、数週間内にモディ首相と協議することを楽しみにしているとした。また米 大統領はロシアのプーチン大統領に圧力をかける戦略として、中国とインドに100% の関税を課すよう欧州連合(EU)に求めたという。一方、ロシアや中国、インドなど の主要新興国で構成する「BRICS」は、8日にオンライン首脳会議を開催した。中 国の習近平国家主席は、各国に対し、多国間貿易体制を守り、あらゆる形態の保護主義 に抵抗するよう呼びかけた。 【プラチナETF残高は合計で増加】 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、10日のロンドンで10.34トン (前週末10.49トン)に減少、11日のニューヨークで37.22トン(同 36.37トン)に増加、10日の南アで8.14トン(同8.14トン)と変わらず となった。またパラジウムETFの現物保有高はロンドンで5.12トン(同5.03 トン)に増加、ニューヨークで14.54トン(同14.54トン)、南アで0.36 トン(同0.36トン)と変わらずとなった。プラチナETF残高は合計で0.70ト ン増加した。ニューヨーク市場で押し目を買われた。一方、米商品先物取引委員会(C FTC)の建玉明細報告によると、9月2日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機 家の買い越しは1万6998枚(前週1万5786枚)に拡大、パラジウムの売り越し は4048枚(同4141枚)に縮小した。 【WPICは3年連続の供給不足見通しも前回から4トン下方修正】 ワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(WPIC)の四半期報告によ ると、2025年は26トンの供給不足となり、3年連続の供給不足となることが予想 された。前回予想から4トン下方修正された。金に対する割安感から宝飾品需要が増加 したことに加え、中国の地金・コインの需要急増などが背景にある。トレヴァー・レイ モンドCEOは、「プラチナ市場は構造的な供給不足に陥っており、プラチナへの投資 は依然として魅力的である。金に対するプラチナの大幅なディスカウントが続いている ことも、プラチナの魅力を高めている。これは特に中国で顕著で、宝飾品需要、地金・ コイン需要ともに、2025年は極めて力強い伸びを示すと予測されている」と述べ た。 当面の予定(イベント・経済統計) 15日 ●敬老の日 中国住宅価格指数 2025年8月(国家統計局) 中国小売売上高 2025年8月(国家統計局) 中国鉱工業生産 2025年8月(国家統計局) ユーロ圏貿易収支 2025年7月(EUROSTAT) 米製造業景況指数 2025年9月(ニューヨーク連銀) 16日 英雇用統計 2025年8月(国立統計局) ユーロ圏鉱工業生産 2025年7月(EUROSTAT) 独景況感指数 2025年9月(ZEW) 米小売売上高 2025年8月(商務省) 米輸出入物価指数 2025年8月(労働省) 米鉱工業生産・設備稼働率 2025年8月(FRB) 米企業在庫 2025年7月(商務省) 米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目 17日 貿易収支 2025年8月速報(財務省) 英消費者物価指数 2025年8月(国立統計局) ユーロ圏消費者物価指数 2025年8月確報(EUROSTAT) 米住宅着工・許可件数 2025年8月(商務省) 米FOMC声明文公表 政策金利発表(カナダ銀行) 18日 機械受注 2025年7月(内閣府) 日銀金融政策決定会合1日目 ユーロ圏国際収支 2025年7月(ECB) 英中銀(BOE)政策金利公表 南ア準備銀行政策金利公表 米新規失業保険申請件数(労働省) 米製造業景況指数 2025年9月(フィラデルフィア連銀) 対米証券投資 2025年7月(財務省) 19日 消費者物価指数 2025年8月(総務省) 日銀総裁記者会見 独生産者物価指数 2025年8月(連邦統計庁) 英小売売上高 2025年8月(国立統計局) 建玉明細報告(CFTC) MINKABU PRESS 東海林勇行 ※投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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