【通貨別まとめと見通し】ユーロ円 先週のまとめ 先週初めの円安から一転してユーロ売り円高が優勢となった。先週半ばから後半、さらに週明けにかけてはユーロの買い戻しとなったが、先週月曜日に付けた高値圏には届いておらず、月曜日の高値から火曜日に安値を付けたレンジの中での推移に留まった。先週月曜日の上昇は石破首相退陣を受けた円全面安によるもの。その後の下げは調整の動き、9日の米雇用統計年次改定暫定発表を前にしたポジション調整に加え、フランスの政局不安が大きい。フランスの政局混乱により同国の財政赤字懸念が広がっており、フランスとイタリアの長期債利回りが初めて逆転するという状況が見られた。ユーロ円は8日の173.91から9日に172.14まで売りが出た。その後は一転して上昇も173円台半ばからの買いに慎重。米株の上昇傾向などが見られ、リスク選好の流れからクロス円は全般に買いが広がっており、下がると買いが出る展開も、上値追いにも慎重となった。11日のECB理事会は市場予想通り政策金利の据え置きを発表。ラガルド総裁は利下げサイクル打ち止めを示唆したが、市場の一部が期待したインフレ勝利宣言がなく、いったん売られる場面が見られたが続かなかった。 テクニカル分析 - **レジスタンス**: 172.99、173.87-173.88、175.41 - **サポート**: 171.09、170.94、169.69、168.97 中長期: 10月10日までに200日移動平均は167.94に上昇、50日移動平均は172.36に到達する見込み 2025年末までに159.62、12月2025年までに157.79、2026年3月までに156.77に到達するとの予測があり、一部予測で短期・中期・長期すべてで弱気センチメントが示されている、 今週のポイント 米FOMC次第の面が大きい。ECBの利下げ打ち止め期待が強まる中、米国が利下げ姿勢を強めると、米国との金利差縮小期待がユーロ買いドル売りにつながる可能性がある。ただ、フランスの政局混乱などユーロ売り材料も継続する中、FOMC後にドル売りが進むと、ユーロドルでのユーロ買いドル売りよりもドル円でのドル売り円買いの勢いが勝るとみている。流れはややユーロ安円高方向か。先週ユーロ安進行を止めた172円ちょうど手前の買いをトライする流れを見込んでいる。 主な予定 2025/9/16 18:00 ユーロ圏ZEW景況感指数 9月 前回値 25.1 2025/9/16 18:00 ユーロ圏鉱工業生産指数(前月比)7月 前回値 -1.30% 2025/9/16 18:00 ユーロ圏鉱工業生産指数(前年比)7月 前回値 0.20% 2025/9/17 18:00 ユーロ圏消費者物価指数(HICP)(前年比)8月 前回値 2.10% 2025/9/17 18:00 ユーロ圏消費者物価指数(HICP)(コア)(前年比)(確報値) 8月 前回値 2.30% 2025/9/18 17:00 ユーロ圏経常収支(季調済)7月 前回値 358.0億ユーロ 2025/9/1818:00 ユーロ圏建設業生産高(前月比) 7月 前回値 -0.80% 2025/9/1818:00 ユーロ圏建設業生産高(前年比) 7月 前回値 1.70% 2025/9/1915:00 独生産者物価指数(PPI)(前月比)8月 前回値 -0.10% 2025/9/1915:00 独生産者物価指数(PPI)(前年比)8月 前回値 -1.50% MINKABUPRESS 山岡
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