【これからの見通し】米FOMCを通過、きょうは英中銀金融政策発表

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】米FOMCを通過、きょうは英中銀金融政策発表

 昨日に注目の米FOMC結果発表を通過している。内容としては25bp利下げは市場の想定通りの結果。メンバーの金利見通しは、年内あと2回の25bp利下げが示されており、これも市場の見方と一致している。パウエル議長会見では、インフレと雇用についてバランスの取れた見方が示されており、市場の想定よりはインフレ警戒姿勢が印象付けられている。イベント通過による反動とともに慎重な利下げ姿勢となったことで、ドルが買い戻された。ただ、ドル指数は10日線の下に位置しており、9月に入ってからのドル安トレンドは維持されている。

 そして、本日は英金融政策委員会(MPC)の結果が発表される。市場では政策金利据え置きを織り込んでいる。また、票割れについては7対2での据え置きが予想されており、反対2票は利下げ主張とみられている。英国は低成長と高インフレのいわゆるスタグフレーション状態が懸念される状況。昨日の9月英CPIは前年比+3.8%の高水準が継続していた。また、ポンドにとっては11月下旬の秋季予算案をにらんだ不透明感も存在する。きょうのMPCを通過したあとも、ポンド相場は不安定な地合いが続くことが想定されそうだ。今回のMPCは経済予測やベイリー総裁会見は予定されていない。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、上記英中銀イベントのほかにもユーロ圏経常収支(7月)、ユーロ圏建設業生産高(7月)、ノルウェー中銀預金金利(9月)、米新規失業保険申請件数(09/07 - 09/13)、米フィラデルフィア連銀景況指数(9月)、米景気先行指数(8月)、対米証券投資(7月)、南ア中銀政策金利(9月)などが予定されている。ノルウェー中銀は25bp利下げ、南ア中銀は据え置きが予想されている。

 発言イベント関連では、ミュラー・エストニア中銀総裁、ラガルドECB総裁、デギンドスECB副総裁、シュナーベルECB理事、エスクリバ・スペイン中銀総裁、ナーゲル独連銀総裁などECB高官の講演やイベント参加が目白押しになっている。米10年インフレ連動債(TIPS)入札(190億ドル)が実施される。

 また、あすには日銀金融政策決定会合の結果発表および植田日銀総裁会見が控えている。政局関連では高市氏が自民総裁選に立候補する決意を固めており、あす政策に関して記者会見を行う予定。ドル円相場にとっての材料は多く、この後の海外市場でもFOMC後の買いとともに、各種報道に神経質に反応する局面がありそうだ。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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